4年ぶりに“天使の歌声”が生で聴ける
今年で誕生525年を迎えるウィーン少年合唱団は、1498年(当時日本は室町時代)に神聖ローマ帝国マクシミリアン1世が「少年聖歌団」として創設。その長い歴史の中では、モーツァルトやイザーク、グルック、サリエリといった偉大な作曲家たちとも活動を共にした。また団員としても、シューベルト、クレメンス・クラウス、ハイドン兄弟など、歴史に名を刻む音楽家たちが多く参加したという。
ここ日本との関わりも深く、1955年の初来日以来、定期的に公演を行っている。また2000年には映画『ドラえもん のび太の太陽王伝説』のオープニングテーマ「ドラえもんのうた」を担当したことでも話題となった。さらに東日本大震災の際には、復興のためのチャリティ公演がウィーンで行われ、その収益金が被災地の学校へ送られるなど、日本とオーストリア交流の架け橋となり、その絆は年々深まっている。
実は今回来日した団員の中には、ノブタカ君(14)、レンタロウ君(12)、マナブ君(11)という3名の日本人メンバーが在籍している。
合唱団メンバーは、アウガルテン宮殿(ウィーン)の練習場および寄宿舎にてさまざまな国籍や文化、言語の中で生活を共にする。寄宿舎でのメンバー間のコミュニケーションに関して、ノブタカ君は「基本的にドイツ語でメンバーと言葉を交わしています」と、ツアーに先駆けて行われた記者会見の中で答えてくれた。