ガクが語る妖怪の面白さ
――川北さんの趣味はステージにも持ち込まれていますが、ガクさんの「妖怪好き」はまだあまり触れられていない気がします。
川北 確かに。
ガク 特に好きなのは、「泣きババア」という妖怪です。お葬式のときに故人とはまったく関係のないおばあさんが誰よりもワンワン泣いてるっていう。
川北 今、「ババア」って言葉は大丈夫ですか? 「泣きおばあさん」にしたほうが……。
ガク 妖怪の名称だから(笑)。多分、最初は本当に存在したおばあさんだと思うんです。お葬式で故人の親族とかが「見たことない婆さんが誰よりも泣いてるな、あれ妖怪だろ」って思っただけで。それが現代まで伝わってしまってるのが面白いなと。
川北 かわいそうにな。きっと一番仲が良かった人が死んじゃってるから一番泣いてるんだよな。
ガク 葬式に知り合いがいなかっただけで、勝手に妖怪だと思われて、それが語り継がれてしまっているという……。もちろん想像ではありますけど、そういうところが妖怪の面白さですね。日常のなんでもないことが妖怪になってたり。「すねこすり」っていう小さな猫のような妖怪がいるんですが、何でもないところでつまづいてしまうのは、そのすねこすりが原因なんだとか。有名な「ぬらりひょん」も勝手に家に入って来てくつろぐ妖怪で、「リモコンどこ置いたっけ?」みたいなのはぬらりひょんの仕業だとか。ちょっとしたことでもすぐ妖怪のせいにする。
川北 ポケットに入れてたイヤフォンのコードが絡まるのも。
ガク 現代に妖怪がいたらそうだろうね。川北って歯磨きしながら夜道を歩いているらしいんですけど、これも夜中にシャカシャカ音が聞こえてくるっていう妖怪になりますよね。「小豆洗い」のような。
川北 歯を磨いてるときに止まってられないんですよ。
――家の中で歩くのではダメなんですか?
川北 いいんですけど、外のほうがたくさん歩けるので。
ガク そんなの妖怪だろ。
乃木坂46の握手券があっても握手できない
――最近注目のコンテンツは?
川北 剣道の試合動画とかは今も見ちゃいますね。
ガク 僕はやっぱり周りの芸人のYoutubeチャンネルが中心ですね。
川北 最近は、TikTokは見てないの?
ガク 流行り始めのTikTokで若い子がはしゃいでるのを見るのが楽しかったんですけど、最近のTikTokはスクロールするとすぐ知り合いの芸人が出てきてしまって全然楽しめないんです、プロしかいない。女の子もプロしかいない。
川北 オワコンになって来てるんだ。
ガク あと僕は乃木坂46が好きです。久保史緒里さんが好きで。
川北 (プロ野球の)楽天ファンか! 最悪ですね。楽天が西武のいい選手全部持ってくんよ。
ガク 久保さんは宮城出身だからね。僕、多分アイドル好きだろうな、オタク気質あるだろうな、って思ってはいたんですけど、AKB48にはハマれずにいたんです。たまたま乃木坂46(当時)の深川麻衣さんの映像を見かけて、そこからハマりました。まだ歴史も浅くて追いやすかったし、清楚で遠い存在という非現実感がよかった。AKBみたいな身近さは求めてなかったんだなと。
川北 ガクは握手券があっても握手しに行かないんですよ。
ガク 会場まで行って握手せずに帰ってきたことはありますね。「できない!」と。