〈エホバの証人信者&元信者アンケート〉217人中162人が「小学校入学前までに鞭打ちされ始めた」クリスマス、お正月など“異教徒のイベント”は参加NG はこちら
父親を殺そうと、包丁を持って枕元に
「小学生の頃から死にたいと思っていました」そう話すマイ(仮名、26歳)は、小学校の高学年頃から自殺を考えていた。
幼稚園の頃から酒を飲むと暴れる父親の姿を見ていた。仕事の愚痴を言ったり、母親へのDVも繰り返していた。そんな中で、母親が立正佼成会に入信した。そんな母を父親は「頭がおかしい」と言っていたという。マイの周囲には佼成会の関係者は多かったのだろうか。
「小学生の頃、親が信者という同級生は一人いました。また、父方の祖母が立正佼成会の信者でしたが、いろんな宗教を転々としていたようです。祖父は天理教で、信仰する宗教は違いました。困っている母を見て、祖母が立正佼成会を紹介したようです。父は入信していません」
マイも入信するように誘われた。
「少年部があり、(マイが住んでいる)地域の中で、子どもの信者が少ないので、参加してほしいと言われました。悪い人たちではないだろうと思ったんですが、(信仰は)受け入れられなかったんです。病気が治ったら、仏様のおかげと言われていましたが、そういうのが嫌だったんです」
だが結局、入信し、少年部に参加した。
「抜けると言ったらどう思われるんだろうと考え、苦しくなって、死のうとしたんです。そのせいで地域の教会に連れて行かれました。それでも少年部を抜けたいと思って、家族に言ったんです」
家族内の宗教問題は、マイにとっては家族問題そのものだった。
「中学に入る頃になっても、父親はお酒を飲んで暴れても、翌日になるとまったく覚えておらず、普通に接してきました。いったい、どちらの父が本当の父なのか、と思っていました。しばらくお酒を飲まない日が続くと、もう暴れることないのかな、と期待するんですが、また、お酒を飲んで暴れました。その結果として、父への恨みが募り、『殺したい』と思ったこともありました」
ある晩、父親を殺そうと、包丁を持って枕元に立った。
「包丁を首元に近づけました。1分くらい考えました。殺したいんですが、自分の人生に影響が出てしまうと思ったんです。それにお酒を飲んでいない父は優しい。殺すのをやめました」