とんがりコーン、45年の歴史を振り返る
ハウス食品は、「とんがりコーン」が発売された日として5月25日を「とんがりコーンの日」に制定しているそうだ。そんなとんがりコーンは今年で発売45周年を迎える。
「当時の弊社の担当者がアメリカのゼネラルミルズ社販売の『Bugles』という、とうもろこしが原料のスナック菓子と出会ったのがはじまりです。何とか日本風にアレンジできないかと考えた担当者は、ゼネラルミルズ社と提携した末、1978年に『とんがりコーン』を開発し、販売開始したんです」(ハウス食品・食品事業二部・金井健一氏)
はじめは東京エリアのみの限定展開だったという。
「ちなみにBuglesとはラッパ、つのぶえのことなのですが、あまり日本で馴染みがない響きだったので商品の特徴が伝わるネーミングを検討しました。『日本でも親しみやすく覚えてもらえるよう』という想いで、形が似ているとんがり帽子から名前を取って『とんがりコーン』と命名したと聞いています」
当初はスタンダードの味のみの販売だったが、その後続々と新味をラインナップし、バリエーションが増えていったのだそうだ。
「1982年には『コンソメパンチ』、1984年には現在までロングランを続ける『焼とうもろこし味』と80年代の時点で新しい味に挑戦していました。そして、90年代には『和風バーベキュー味』『コーンポタージュ味』といったお菓子定番の味を売り出す一方、『のりマヨネーズ』『ロブスター味』といった当時にしては斬新な攻めたフレーバーも発売していましたね」
その後、2000年代に入ると、「エビチリソース」「カルボナーラ」など一気にバラエティ豊かなラインナップへと変化。2010年代以降は「七味しょう油味」「パンプキンスープ味」「焼きりんご味」といったアイデアが光る商品も増加していったんだとか。
「これまで発売してきた味は、2023年4月現在で77種類にも及びます。なかにはスイーツの味である『とんがりコーンスイート塩キャラメル味』や、弊社の袋めん『うまかっちゃん』とコラボした味などもあり、商品の方向性もどんどん多様化していきました。
スナック菓子市場は短期間で新商品を出すという市場構造であることが大きいですね。また90年代は、とんがりコーン自体の売れ行きも落ち着きを見せていましたので、会社としてお客様に鮮度を感じていただけるよう、いろいろな味にチャレンジしたのだと思います」