評判が広まり行列のできる店に

5月、吉祥寺駅のほど近くにオープンした「Babusya REY(バブーシャ レイ)」。ウクライナ人家族が作るウクライナの家庭料理を提供している。土日祝日の11時〜15時だけ、オープン前のバーを間借りしての営業だ。

メニューは日本でもよく知られたボルシチのほか、店のロゴデザインにも採用しているヴァレーニキなどあまり認知されていない現地メニューも登場。どれもウクライナで日常的に食べられている家庭の味だ。

吉祥寺のウクライナ料理店に行列。避難民家族の“日常の味”が大好評_a
お店のロゴは、日の丸に強調されたヴァレーニキを、ウクライナ国旗をあしらった箸でつかむウ・日折衷のデザイン。袖口はウクライナの民族衣装だ

オープン後、SNSなどで評判が広まり、今では行列のできる人気になっているという。お店がある2階から階段、そして外へと列が続いているほど。

「この間はボルシチが18リットル売れましたね」

店を切り盛りするヴィクトリヤ・ヴォグダノヴァさんが説明する。バー仕様の狭いミニキッチンでは大変な作業だ。

吉祥寺のウクライナ料理店に行列。避難民家族の“日常の味”が大好評_b
彩り鮮やかなボルシチのセット

1番の人気メニューであるボルシチは、スープを赤く色付けるビーツとキャベツや肉を具材にしたスープだ。豆とビーツのサラダ「ヴィネグレット」とガーリックバターで味付けしたパン「パンプーシュカ」を添えて提供される。これがウクライナでは定番のセット。

Babusya REYのボルシチは、具材はビーフで、スープにはチキンとビーフを用いるヴィクトリヤさんの母から受け継いだレシピ。あっさりめの味わいで肉と野菜の滋味が染みる。店名の「バブーシャ」(おばあちゃん)の通り、まさにおふくろの味だ。