『タイタニック』旋風とその弊害

1997年に引き続き、1998年もレオナルド・ディカプリオだらけだ。『タイタニック』(1997)の配給収入が『もものけ姫』(1997)を抜いて日本歴代興収を更新。上半期は『タイタニック』が世間を席巻していた。

人気が頂点に達したディカプリオは、役者としてジレンマを抱えることになる。あらゆる役をオファーされる立場になったものの、『タイタニック』のジャック・ドーソン的なキャラクターを期待されてしまう。
が、その後、模索を続けた彼は『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)で大人の役者への脱皮に成功。これをきっかけに、巨匠マーティン・スコセッシ監督とのコラボレーションを続けて、役柄の幅を広げていくことになる。

レオさまブーム継続。女優たちはメグ・ライアン、キャメロン・ディアスら、懐かしの“ロマンチック・コメディ”ヒロインたちが人気_1
『タイタニック』主演コンビがこうむった大ヒットの弊害とは?
©ロードショー1998年2月号/集英社
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レオ旋風の被害者となったのが、『タイタニック』で共演したケイト・ウィンスレットだ。劇中でジャックと運命の恋におちるローズを演じたウィンスレットは嫉妬の対象となり、批判は体型にも及んだ。いわゆる「ドアにふたり乗れた」論争※が原因で、インターネットの発達とともに、「ローズが痩せていれば、ジャックは命を落とさずに済んだ」という説が幅を効かせていった。
最近『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)で再びジェームズ・キャメロン監督作品に出演したウィンスレットは、「あれはいじめで、虐待に近かった」と当時を振り返っている。
※【ネタバレ】物語の終盤、ふたりは海に投げ出されるが、流れてきた木製のドアにローズをつかまらせ、ジャックは海中へと沈んでいく。