車内にジャズが流れる新型バスに乗る

バス停に、目のさめるような若草色のバスがすべるように入ってきた。段差のないステップを上がって車内に入ると、濃紺のポロシャツを着た車掌の青年が

「ビンバス、シンチャオ」(ビンバスへようこそ!)

と、元気よく挨拶してくれた。

コロナ禍で開通した新型バスと電車で行くベトナム・ハノイの旅_1
ビンバスは現在、ハノイ10路線、ホーチミン市5路線で運行している。この車体のバスを見掛けたら一度乗ってみてほしい

ここはハノイ市のドンスアン市場近くにあるロンビエン・バス・ターミナル。私はここのE1.4乗り場からビンバスのE02番「ハオナム行き」のバスに乗り込んだ。

コロナ禍は世界を窮屈にしてそれはベトナムでも例外ではないけれど、この中で「良かった」ことのひとつが、このビンバスと、あとで紹介する「ハノイメトロ」の運行だ。なにしろそれまでの市バスは車体が古い、音がうるさい、車掌が無愛想と三拍子揃ってひどかった。ベトナム市民すら乗るのを敬遠していたほどだ。

コロナ禍で開通した新型バスと電車で行くベトナム・ハノイの旅_2
ベトナムではバスの運賃を車掌さんに現金で支払う。小銭は用意しておこう

ところが2021年12月から運行が始まったこのビンバスは、車体がまだ新しいし、車内にはジャズまで流れている。車掌も親切で、ちゃんと運賃の釣り銭もごまかさずにくれる!(当たり前かと思われるかもしれないが、ベトナム旅行では重要なポイントだ)。しかも運賃はどこまで乗っても一律8000ドン(48円、2022年7月25日現在。以下同じ)とあって、市民・観光客問わずに大人気だ。