海外から絶大な支持を受ける「日本のアダルト業界」。世界基準と大きく異なるモザイク国家・日本のアダルト規制とは。日本人初のカップルPornhuberが伝える
日本人初のカップル〝Pornhuber(ポルノハバー)″のえむゆみカップル。自分たちのセックスを撮影し全世界に配信する、という新しい生き方で注目を集めている。二人の書籍『エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケティング』(飛鳥新社)より二人が考える“世界と日本のエロの違い”について一部抜粋・再構成してお届けする。
海外から絶大な支持を受ける日本のアダルト業界
【あゆみ】
スタートが 上手く切れた理由は、「間違ったら、戻ればいいだけだからまずはやってみよう」というりょーちんの考えと準備が良かったということもあるんですが、一番は単純に〝日本人カップルが目新しかった〞からだと思います。
『Pornhub』内にある個人動画 、アマチュア動画はほぼ100%海外のカップルでしたから、海外の視聴者 からすれば日本人カップルの動画というだけで興味を引けたんです。

えむゆみカップルのりょーちん(左)とあゆみ(右)/YouTube『えむゆみカップル / Pornhuber』より
元々日本のアダルトが海外から絶大な支持を受けている、という部分も私たちにプラスに 働きました。AVや風俗、日本のエロって世界的に見るとかなり異端で、評価が高いんです。ある意味、「日本のエロは信頼できる」って思われているフシがあるんです。
海外のアダルト動画はわりとシンプルで、出ている人が変わるだけでどれも内容にはあまり変化がありません。ガタイの良い男性と胸とお尻がボンッと大きなスタイルの良い女性が出てきて、最初から終わりまでわりと激しくぶつかり合っている……みたいな(笑)。
日本のアダルトは作りが丁寧できちんと細分化されています。
日本人 の性的趣向 に合わせてかなり細かく、丁寧にカテゴリーがわかれていますよね。例えば、SMプレイだったり、変態プレイだったりフェチだったり、見る側の「こういうものが見たい」という要望に精一杯応え続けてきた歴史があるというか。
携帯電話がそうだったように、日本だけ独自の進化を遂げた〝エロのガラパゴス〟なんです。
世界と一線を画す「モザイク問題」
そういう日本の、しかも海外の人に比べたら見た目が幼い10代のようなアマチュアカップルがセックスしている動画、ということでウケたんです。
実際に、海外の人からは、「You are so cute!(キミ達、めっちゃかわいいね!)」なんてコメントがしょっちゅう来ました。

アダルト動画のモザイク処理の基準は国によってさまざま
〝ガラパゴス〞という視点でいうと、日本はアダルトに関する規制も独自路線。一番メジャーなものは男女の性器にかけるモザイク処理です。
日本では全てのAVや配信動画 にはモザイク処理をしなければいけないのはご存じの通りです。違反して〝無修正〞にしてしまうと、公然わいせつ罪をはじめとする法律によって 罰せられてしまいます。
世界的に見ると、アメリカをはじめ〝無修正OK〞の国がほとんどです。これは〝表現の自由〞を重んじているためと言われています。それと逆に、〝性器 どころか裸を映すのは一切NG〞という全面的にアダルトに厳しい国もいくつか存在するんですが、
「性器のみ絶対モザイク」
「性器が隠れていれば 胸もお尻もOK 」
という、ある意味で中途半端なモザイク国家は日本だけなんです。わいせつにあたるかどうかは、性器が映っているかどうかだけに絞られているからです。規制のない 国の人から見ても、厳しく制限がある 国の人から見ても、
「なぜこんなことをしているのか 意味がわからない」と、理解に苦しむそうです。
海外ではOKなのに日本ではNGな理由
【りょーちん】
この〝モザイクありなし問題〟はもちろん僕たちPornhuberも当てはまります。『Pornhub』は〝無修正OK〞なカナダの企業が運営しサーバーも海外にありますし、実際に海外のPornhuberたちは無修正動画を配信しています。同じプラットフォームなのに上がっている動画には差があります。

モザイク処理のPornhubの基準も国によって異なる
なぜ、海外のPornhuberはOKで僕らはNGなのか。
それはアダルト動画の諸々の制限は〝撮影・配信者の活動本拠地の規制によって決まる〟と定められているからです。
だから例えば〝無修正OK〞の海外旅行先でセックスを撮影し、帰国して無修正のまま〝無修正OK〞な国のサーバーへアップロードして配信したとしても、本拠地は日本、となればわいせつ物頒布材やわいせつ物陳列罪で罰せられてしまいます。
ですから、アダルト動画サイトにはプロアマ問わず当たり前のように日本人の無修正動画が配信されていますが、全て法律違反。〝海外 アダルト動画サイトにわいせつな動画を配信していた 〞と日本人配信者が捕まるニュースがしばしば流れますが、無修正動画を配信すれば捕まって刑事罰を受けることになります。
当然ですが、僕たちの動画は日本の法律に則って全てモザイク処理をしたものです。
最近の日本人の中には、サムネイル画像だけ無修正にして視聴者 を〝釣って〞中の動画はちゃんとモザイク処理をしている、というグレーな手法で再生回数を稼いでいるような 人もチラホラいますが、えむゆみカップルはもちろんしません。顧問弁護士 さんのリーガルチェックもしてもらっています。法令、厳しく順守しています(笑)。
ひと昔前はモザイク処理には専用の編集機材が必要でしたが、今現在はスマホのアプリでもできます。ただ作業自体 は、1か所1か所ツブしていかないといけないのでとても手間がかかります。
『エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケティング』
えむゆみカップル

2022年11月8日
1500円
248ページ
978-4864109215
自分たちのセックスを撮影し全世界に配信する、という新しい生き方を発信しているカップルインフルエンサー〝Pornhuber(ポルノハバー)〟。その中で、日本初のカップルPornhuberとして、今世界中から絶大な人気と支持を集めている〝えむゆみカップル〟。
どこにでもいるごくごく普通の2歳差カップルだった彼らは、アダルトというこれまでプロ(職業人)しか活躍できなかったビジネスジャンルで、世界中に自分たちのファンを生み出し、わずか1年余の間に最高月収4000万円(!)を達成しました。そんなZ世代の2人が実践した最強最速の「ファンマーケティング」「セルフブランディング」を初公開します。新たなSNS時代の「新たなビジネス思考」「新たな生き方」「新たな価値観」を解き明かした1冊です。
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