「家族のあるべき姿」で守りたいたった1つのこと

【漫画あり】なぜ37歳の才女は汚物まみれのゴミ山で暮らすようになったのか。「合法的に人を殺せる商売が医者だから、ハイスペックな資格を取れ」歪んだ価値観で育てられた子供たち_8

――では、押川さんの思う「家族のあるべき姿」とはどのようなものだと思いますか?

やはり、本当のことを子供に伝えているかどうか、それに尽きると思います。金儲けが得意な人たちの生き様って相当えぐいですよ。でも、そんな自分の人生を、子供には「一生懸命勉強してきたから、そのポジションが取れたんだ」ときれいごとを言っている。

そうした親ほど、自分のやましさを子供に見抜かれないよう、ガチガチの枠にはめて育てる。親が干渉しすぎて、恋人ができたことを親に言えない人たちもいます。私からするとそんなのおかしいと思うんですが、そういう家族は多いですね。だから、最終的には「お前は病気だよ」ということも家族間で言えなくなり、事件にまで発展してしまうこともあります。

最近は、中間層の家庭でも同様のことが起きていて、親が真実の姿を見せていないばかりに、子供は理想と現実の乖離に苦しみ、引きこもらざるをえなくなる。それは、とても不幸なことだと思います。

4巻【史上最悪のクリスマス】黒澤美佐子のケース

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【漫画あり】なぜ37歳の才女は汚物まみれのゴミ山で暮らすようになったのか。「合法的に人を殺せる商売が医者だから、ハイスペックな資格を取れ」歪んだ価値観で育てられた子供たち_9
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取材・文/森野広明

『「子供を殺してください」という親たち』4巻(新潮社)
原作:押川剛 漫画:鈴木マサカズ
【漫画あり】なぜ37歳の才女は汚物まみれのゴミ山で暮らすようになったのか。「合法的に人を殺せる商売が医者だから、ハイスペックな資格を取れ」歪んだ価値観で育てられた子供たち_9
2018年12月7日
638円
192ページ
ISBN:978-4107721402
押川剛氏率いる(株)トキワ精神保健事務所は、病識のない統合失調症やアルコールや薬物の依存症、精神疾患の疑いのある長期ひきこもりなど、精神科医療とのつながりを必要としながら、適切な対応がとられていない対象者を説得し医療につなげることを主な業務にしている。今回は、薬物中毒者キヨさんの続編、依頼にならなかったエピソード、そして、「事務所史上最悪のクリスマス」のエピソードが明らかになる!!!
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「子供を殺してください」という親たち - 原作:押川剛 漫画:鈴木マサカズ / #59:【ケース20】「いい子」の仮面の犯罪者②| くらげバンチ (kuragebunch.com)