4名の日本人に対して逮捕状を取得

衣与さんが犠牲になった狛江の事件は、12日に千葉県大網白里市のリサイクルショップで起きた強盗傷害事件の容疑者(13日に自首)のスマホを千葉県警が解析した結果、計画が判明。事件当日の19日午後2時45分頃に千葉県警が警視庁調布署に連絡していた。

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強盗被害にあった千葉県大網白里市のリサイクルショップ

同署員が衣与さんの長男の立ち会いで事件現場に踏み込んだのは午後5時過ぎ。その日、衣与さんは午前10時半頃に自宅前を歩いているのを近所の人が見ており、防犯カメラの映像などから同11時頃に帰宅していた。
司法解剖の結果、衣与さんの死亡推定時刻は正午頃とみられるが、現場付近の防犯カメラには午後1時頃、不審なレンタカーが走り去る様子が映っていた。これに加え、走り去るレンタカーと同じ名義で借りられていたもう1台のレンタカーが、事件後に近くのコインパーキングに停まっていたことがわかり、警視庁がこれを押収して詳しく調べている。

「千葉県警がスマホの解析に成功してから警視庁に連絡するまでのタイムラグも含めて、都県境をまたいだ情報伝達と現場出動が迅速に行われたかは定かでない。現場で緊急逮捕できた東京都中野区の強盗傷害事件の例もあるように、事件発生の一刻も早い認知が重要なのは言うまでもない。
また、一連の強盗事件は県をまたいでおり他県警との連携が必要だが、警察の体制は縦割り、しかも県警ごとに縄張り意識が強く、全ての情報共有は難しい」(社会部記者)

こうした指摘もあってか警察庁は27日、14都府県警の幹部を集めて大規模な捜査会議をおこない、警察庁の渡辺国佳刑事局長は「警察捜査の真価が問われると言っても過言ではない」「関係警察が一丸となって強力な捜査を推進してもらいたい」と語った。

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警察庁
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「警視庁はすでに4名の日本人に対して別件の容疑で逮捕状を取得しており、身柄の移送を求めているが、国と国をまたぐと時間もかかる。指示役と思われるのは“ワタナベ ユウキ”という人物。同じ一味と思われる“イマムラ キヨト”という同世代の男も収容されており、どちらも北国育ちで過去に犯罪歴がある。暴力団や半グレとの関係が深いとみられている」(社会部記者)

悲しみがこれ以上連鎖しないためにも、一刻も早い首魁の逮捕を願う。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班