イカ・ゲームに次ぐ視聴数!!
ティム・バートン監督のドラマシリーズ『ウェンズデー』。Netflixで視聴されたドラマシリーズ史上2番目の記録を更新中とのことで、主演のウェンズデーを演じたジェナ・オルテガの注目度もうなぎのぼりだ。
周りの人々に同調することなく、皮肉の効いた口調でダークな笑いをかますウェンズデーが小気味よい。それにしても、ティム・バートンの手がけた作品が、連続ドラマで家に居ながらにして観ることができる時代なんだねぇ、と今さらながら感慨深い。
そもそも映画『アダムス・ファミリー』(1991)の企画が持ち上がったときに、最初に監督の候補に挙がっていたのはティム・バートンだったが、彼は『バットマン・リターンズ』(1992)に着手していたために断念したのだという。
邪悪で毒に満ちたアダムス一家の日常をユーモラスに描いたこの物語は、バートン監督のテイストにぴったりだったと思うが、今回、この家族の長女ウェンズデーを主役にしたドラマシリーズで遂にバートン監督のアダムス・ファミリーが実現。タイトルバックの背景に始まり、歪んだ構図やウェンズデーの相棒ハンドに入った縫い目など、バートン・ファンにはお馴染みのヴィジュアルもお楽しみのひとつとなっている。
ただし、コアなバートン・ファンにとっては、映画製作よりもマイルドな作りになっていることや、魔法が絡む学園生活のシチュエーションが『ハリー・ポッター』を連想させることなどに物足りなさを感じるかもしれない。
だが、連続ドラマとして配信方式でバートン作品を楽しむことができる魅力は確かにあるのだ。