滑らかでボリューム感あるボディ

テスラの車の物語は、2008年に既存の車両を電気自動車に改造した「テスラ・ロードスター」から始まった。その後、ラグジュアリーセダンである「モデルS」を2012年に発売し、そのSUV版として2015年に「モデルX」が登場。続いて、「3万5000ドル」をターゲット価格とする大衆向けセダン「モデル3」を発売している。

今回試乗した最新のモデルYは、いわばモデル3の“SUV版”で、居住性やユーティリティ性を一層高めた中核モデルだ。この車種が、米国や中国で大きなヒットとなっているのだ。

【詳細レビュー】抜群の静粛性と収納力。テスラの最新SUV「モデルY」は、上質な空間を提供する「大人の移動手段」_5
筆者が普段乗っているテスラの「モデル3」(写真提供/テスラ・ジャパン)

モデルYは小さなSUVとしてラインナップされているが、車のサイズは大きく、全長4751mm、ミラーを含まない全幅1921mm、全高は1624mm。日本で売られているSUVとしては、大型の部類に入る。モデル3と比べるとボリュームがあるボディだが、滑らかな弧を描くデザインにより、数字ほど巨大な印象は受けない。

インテリアはモデル3と同様、中央に15インチの巨大なモニターが設置され、ハンドルとレバーが2つあるだけの前席、そしてフラットで広々とした足元のスペースを持つ後席、というシンプルな構成だ。後席はリクライニングに対応している点で、モデル3とは少々異なる。

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「モデルY」の前席。シートもまるでソファのように上質

シートもモデル3に比べるとふっくらとしており、リビングルームのソファのようにくつろげる空間を演出している。荷室も広く、3〜4つのスーツケースを楽々と収納可能。ユーティリティ性バッチリな点は、SUVモデルの基礎をしっかりと押さえている。

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収納力も抜群。フロントトランクも装備されている