監督が驚いたサイコパス役の新たな解釈!?

「韓国と日本の俳優はいったい何が違うのか、確かめたかった」三池崇史がメガホンを取った話題の韓国ドラマ『コネクト』_4

一方のキャストたちもまた、三池監督のパワフルさにいい影響を受けた様子。殺人鬼ジンソプ役のコ・ギョンピョは、「もともと監督のファンでした。とてもエネルギッシュな方で、パッションを感じました。思いやりがある方ですが、一方でダメ出しをされることもありました。映画監督としては理想的」と大絶賛。

同じく「監督のエネルギーを感じた」とコメントしたのは、謎の女性イランを演じたキム・ヘジュ。「監督は現場で、分厚いダウンジャケットを着ながら自身でアクションのお手本を見せてくれました。私は動きやすい格好をしていたのに、監督ほど素早い動きができなくて……」と、アクションシーンの撮影時のエピソードを披露。
主演のチョン・へインは、「現場で私は監督とコネクトできていたと思う。監督と同じことを考えて、同じ方向を向いて、同じものを望んでいることを実感できた」とコメント。こちらも監督との厚い信頼関係を感じさせました。

仲のよさが伺えたのは、三池監督が語ったコ・ギョンピョに関するエピソード。「普通サイコパスの役って、すっとした細身の人を想像すると思うんだけど、彼の選択は “ちょっとプクっとしたサイコパス”で。新しい解釈だと思った」と言い、会場に笑いが起こりました。

慌てて「ダイエットに失敗してしまいましたが役作りは頑張った」と答え、参ったなあという感じのコ・ギョンピョに対して、三池監督は「あごの下のところを、毎朝撮影前にぷにぷにするのが日課だった」とコメント。司会者が「サイコパスが細身だというのもまたステレオタイプ、偏見ではないか」などとフォローしたのにも笑いが起こりました。

「韓国と日本の俳優はいったい何が違うのか、確かめたかった」三池崇史がメガホンを取った話題の韓国ドラマ『コネクト』_5
左からコ・ギョンピョ、キム・ヘジュ、チョン・ヘイン、三池崇史監督

記者会見後にはロードショー独占でキャストのインタビューも敢行。改めて、アカデミー賞を席巻した映画『パラサイト 半地下の家族』(2019)、大ヒットドラマ『イカゲーム』(2021)を筆頭に、世界的に注目を集める韓国の映像業界の最前線にいることについて、どう感じているのかを聞きました。

「この数年間の韓国のエンターテインメントが、色々な国から愛されているということは実感していますし、韓国の俳優のひとりとしても本当に誇りに思っています。韓国のシリーズをご覧になっている方が増えていることで、より一層、自分も重みや責任感を持って取り組みたいとも思っています。海外の撮影も増えていますが、こういうふうに海外で作品のPRが行われていることも不思議な気がしますね。この状況に感謝したいと思います」(チョン・ヘイン)

「このような韓国の大規模なシリーズに選ばれて出演する機会があることが、とてもうれしいです。いい作品にかかわることができて、本当に感謝しています」(キム・ヘジュン)

「世界的に韓国のコンテンツは注目されていて、そのことは本当に光栄だと思います。そういった世界的に知られていく同僚、仲間たちを見ながら、私も勇気づけられることも多いです。ですので、今後もどんどんグローバル配信サービスなどに積極的に参加して、また世界各国のみなさんにお会いできたらいいなと思っています」(コ・ギョンピョ)