韓国の俳優は人間としてのエネルギーが強い

3人のキャストとともに登壇した三池監督ら『コネクト』チームの記者会見やインタビューは、和気あいあいとしたとても楽しいものでした。

主人公は、どんな怪我でもすぐに治してしまう特殊能力を持つ新人類“コネクト”として生まれたハ・ドンス(チョン・ヘイン)。突然、臓器売買組織に誘拐され、眼球を奪われてしまうのですが、移植された人間の感覚とコネクト(=結合)し、視力を共有することに。新たな眼の持ち主はソウルを恐怖に陥れる連続殺人事件の犯人ジンソプ(コ・ギョンピョ)で、ドンスは眼を取り戻すために殺人鬼を追い詰めていきます。

冒頭から取り出された目玉が動き出したり、思わずひえ〜と目を逸らしつつもワクワクするような描写の連続。これぞ三池節全開!で期待が高まります。監督にとっては、これが初の韓国作品で初の動画配信サービス作品。作風的にはミスマッチ感のあるディズニーブランドのプラットフォームから世界配信される作品でも、独自のワールドを展開できたことにしっかりと手応えがあったよう。

「韓国と日本の俳優はいったい何が違うのか、確かめたかった」三池崇史がメガホンを取った話題の韓国ドラマ『コネクト』_3
撮影中の三池崇史監督

2日目の記者会見後に行われたインタビューでスタジオドラゴンとの仕事について聞くと、三池監督は「うん、すごい楽しかったですよ」とにっこり。

「“今までのあなたのキャリアも含めた才能を買っているので、本当にやりたいものを実現してもらえるよう、こちらはサポートします”と言ってくれて。まあ、建て付け上はね(笑)。でも、基本的にはそういうスタンスで接してくれたので、非常に面白かったです。日本よりも監督のポジションに責任がある。尊重してもらえる感覚はありました。

もっともコロナも大変だったしね。“細かいことを言ってもこいつはダメだろう”という、ある種、諦めもあったかもわかんないですけど(笑)。台本について色々と議論することはあるんですけど、現場に入ると“ここは監督の世界”ということで、自由を与えてくれました」

とにかく韓国の現場が肌にあったようで、記者会見では「もともと韓国作品のファンで、韓国と日本の俳優とは何が違うんだろう?というのを確かめに来た場でもあった」とコメント。「(韓国の俳優は)人間としての生きていくエネルギーやパワーが強いと思った。役者にとっては非常に大事なもの」だとキャスト陣を絶賛しました。