ガチャガチャブームの歴史とは

コロナの蔓延や、大人向け商品の台頭により訪れた「第四次ブーム」だが、そもそも、第一次から第三次ブームはどのようなものだったのか。

「第一次ブームは、1965年。アメリカからガチャガチャの機械を輸入し、浅草に第一号が置かれたところから始まりました。最初の景品はスーパーカーやアイドルを模した消しゴムで、一回10~20円程度。子どもがお菓子と一緒に買うようなものでしたね」

市場規模が400億円超えの要因は “ペンが置けるネコ”!? ガチャガチャ第四次ブームの裏側_3

第二次ブームは、高度経済成長期を経た1983年。ここで、あの「キン消し」が登場する。

「キン消し以降、景品にカラーバリエーションがつき、ガチャガチャにコレクション性が生まれました。キン消しはこれまでに1億8千万個売れていて、日本人が1人に1個持っている計算になります」

この頃から価格は一回100円に。値段は大きく跳ね上がったものの、これ以降、景品のクオリティはどんどん高まっていく。

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ガチャガチャ第二次ブームを作った「キン消し」

「第三次ブームは結構とんで、2012年。ちょうどTwitterが出始めた頃で、『コップのフチ子』がSNSから話題になり、大人もガチャガチャを楽しむようになったのが特徴的でした。『こんなに集めたんだ。すごいでしょ?』とフォロワーにアピールして承認欲求を満たすアイテムとして、SNSと相性がよかったのです」

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キュートな姿がオトナ女子の心を掴んだ「コップのフチ子」

第四次ブームにも通ずる“大人向けガチャガチャ”の広まり。「コップのフチ子」しかり、当時は特にオトナ女子向けの商品が流行っていたそうで。

「バンダイは、2016年に『Brilliant Capsule(ブリリアントカプセル)』というオトナ女子向けの売り場を作っています。期間限定ではありましたが、大人向けガチャガチャ専門店の先駆けと言えるでしょう。内装をおしゃれにしたり、しゃがまなくてもいいように台を高くするなど、女性のために色々な工夫がなされていました」