子どもが興味をもったら、
たとえ2歳でも性や体の話を

――逆に、「理想はこれくらいの年齢から性教育を始めてほしいな」と思うのはどれくらいからでしょうか。

「ご家庭やお子さんの状況にもよりますが、『何歳になったら』ではなく、子どもが興味をもったその瞬間、例えばそれが2〜3歳くらいでも、始めてもよいと思います。

『乳幼児期の性に関する情報提供』(厚生労働省)の調査では、『男女の体の違いについて子供へ知らせる必要がある』と感じている保護者は30.7%いる一方で、実際に話をしているご家庭は16.6%にとどまることが分かりました。

大事だと思っていても、実施しているご家庭は意外と少ないんですよね」

性教育にも「10歳の壁」。性教育を幼児期から始めた方がいい、これだけの理由_2
『乳幼児期の性に関する情報提供』(厚生労働省)を参考に作成

――社会の認知度に反して、実態はまだまだこれからという感じなのですね。

「そうですね。性教育をおうちでもやろうという気運が高まったのはここ最近です。だからこそ、分からないのは当然だと思います。

家庭での性教育には失敗はありません。1度で伝わらなくても何度も話せるし、情報が間違っていても後から訂正できます。積極的に家庭での性教育を進めてほしいですね」

参考資料
乳幼児期の性に関する情報提供(命育サイト)
https://meiiku.com/mhlw_guide/
※こちらの手引きは、「健やか親子21」(厚生労働省)
https://sukoyaka21.mhlw.go.jp/useful-tools/thema4/ にも掲示されています。