気象病は自律神経の乱れに伴う症状
気温、気圧、湿度など、周囲の環境の変化に合わせて、体に負担がかからないよう調節をするために、自律神経ははたらきます。
自律神経は名前の通り、「自律=自然に・勝手に・自分では動かせない」神経で、生きていく上で、とても大切なはたらき(心臓を動かす、呼吸をする、血管を広げたり縮めたりする、ホルモンを分泌するなど)を担っていて、体の表面から内臓、血管に至るまでほぼ体全体に分布しています。
自律神経は、一般的に「交感神経=アクセル」と「副交感神経=ブレーキ」に分かれます。
基本的には、体内時計や、1日の生活パターンや季節の変化に沿ってはたらくので、起床して、日中から夕方にかけては、体を動かすために、交感神経が優位にはたらき、また夕方以降、夜から朝にかけては、リラックスする時間帯となり、副交感神経が優位にとなります。
ただし、自律神経のバランスは乱れやすく、交感神経=アクセルが強くなっている場合は、血管が縮みやすく、血流が悪くなるため、めまいや頭痛を起こしやすくなるのです。
近年、注目されている気象病は、自律神経の乱れに伴う症状と言えるでしょう。
とくに、最近は気温差が激しいことや昔に比べて一定の温度に保たれた室内で過ごすことが多く、外出した時の温度や気圧の変化に体が対応できなくなっているのも、めまいや頭痛などが多くなっている原因と考えられています。