ことの発端は2021年1月に起きたスキャンダル
アーミー・ハマーに一体何が起こったのでしょうか?
2010年のデヴィッド・フィンチャー監督作『ソーシャル・ネットワーク』で注目され、ハリウッドの未来を照らす新人リストのトップに躍り出たアーミー・ハマー。 そのときの彼は24歳。初々しさにあふれ、輝いていました。新人だった彼は、当初、ハリウッド外国人記者クラブが開催するインタビューリストに名前はありませんでしたが、「あのウィンクルヴォスの双子を演じた俳優とぜひ話したい」という声が上がり、取材の場に。
会場で彼が紹介されると、「はじめにひと言、挨拶させてください。僕を呼んでくれてありがとうございました。感謝しています」と丁寧に挨拶。はっきりとした言葉で、非常に綺麗な英語を話す姿に、育ちの良さみたいなものがチラつきました。
このとき以来、12年の間に少なくとも15回は彼にインタビューをする機会を持ちました。その間、礼儀正しいイメージが裏切られたことは一度もありません。
それが、2021年に、ソーシャルメディアでスキャンダルが炎上。デジタルメディアの怖さが凝縮された地獄絵に。
ことの発端は、2021年1月。SNSに投稿された匿名の告発でした。2か月後、アーミーにレイプされたと主張する投稿者の女性がオンライン記者会見を開くまでにエスカレート。その結果、警察による9か月にわたるレイプ事件の捜査がスタートしました。その結果をお知らせする前に、9月2日からアメリカの配信サービス「Discovery+」で公開されたドキュメンタリー『House of Hammer』(日本未公開)について考えてみましょう。