『ノッティングヒルの恋人』(1999)Notting Hill 上映時間:2時間3分/イギリス・アメリカ
監督:ロジャー・ミッシェル
出演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラントほか

書店を営むバツイチ男ウィリアムと、ハリウッドのスター女優アナの恋を描いた物語で、かなりハマりました。特に好きなのはラストシーン。イギリスでの映画撮影が終わったアナがホテルで記者会見をするのですが、記者として紛れ込んだウィリアムが大勢の前でプロポーズをし、そこからエルヴィス・コステロが歌う主題歌の「She」が流れる……。あの一連の流れは大好きです。『ローマの休日』にオマージュを捧げていますが、最後に二人が結ばれるところが現代的ですよね。

『或る夜の出来事』(1934)It Happened One Night 上映時間:1時間45分/アメリカ
監督:フランク・キャプラ
出演:クラーク・ゲーブル、クローデット・コルベールほか

ニューヨーク行きのバスで偶然出会った大富豪の娘エリーと失業中の新聞記者ピーターのロマンスを描いたコメディの傑作で、その後の多くの映画に影響を与えたと言われています。大学時代に受けた映画の授業で、先生におすすめしていただきました。二人がひとつの部屋で寝るときに「ここから入らないように」とシーツで境界線を作ったり、女の子が足をちらっと見せたことでヒッチハイクがうまくいったりと、現代のラブコメなどでもよく見るシチュエーションの宝庫。二人の掛け合いが本当にチャーミングです。

大人気恋愛小説家、宇山佳佑が選ぶ珠玉の恋愛映画10本_c
mptvimages/アフロ

『街の灯』(1931)City Lights 上映時間:1時間27分/アメリカ
監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン、バージニア・チェリルほか

チャップリン演じる主人公のホームレスが、目の見えない女の子に恋をするサイレント映画です。女の子を救うためにボクシングの試合に出場するなどしてお金を手に入れ、無事に女の子は手術により視力を回復。ラストシーンでボロボロの服を着たみすぼらしい姿のチャップリンを見て、「あなたなの?」と女の子がハッと気づくところで終わります。その表情がなんとも言えなくて、バイト先の先輩と、二人は幸せになるのか、それとも女の子はがっかりしたのか論争になったんです。僕はハッピーエンド厨なので、幸せになったと信じています。最後まで明確な答えを提示しないのは、サイレント映画ならでは。

大人気恋愛小説家、宇山佳佑が選ぶ珠玉の恋愛映画10本_d
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