“生きる速度が違う二人の恋物語”は切ないかもな、と、大学の廊下を歩きながら思いつきました
――原作小説は映像が目に浮かぶような描写が印象的でした。執筆段階から、映像化を想定していましたか?
元々僕は脚本家なので、小説を書くことになるとはまったく思っていなかったんです。たまたま縁あって『桜のような僕の恋人』を書かせていただいたので、いつか何らかの形で映像になればいいなとは思っていました。
ただ、今回は映画の脚本を担当したわけではなかったので、自分で脚本を書いたものが映像化されるときとはちょっと違う楽しさがありましたね。
主演の中島健人さん、松本穂香さんのお芝居や映像表現など、自分が小説執筆の段階で想像していたものと非常に近い部分もありましたし、僕の想像を超えて「こんなふうに表現してくださるんだ」と驚くこともありました。
いろんな方のアイデアや思いを込めていただいたので、出来上がりに関しては大満足しております。