大人(教師)だって守られるべきという意識
――保育士を守る、とは?
「オーストラリアでは、基本的に保育士(教師)と子どもが一対一の2人きりになることが禁止されています。性的虐待やセクハラが起こること、または実際はしていないにもかかわらずそれらを疑われることを防ぐためです。
そのため、幼児が用を足している時も保育士は外に立つように指導されています。
こういった『教師も守られるべき存在』という意識が、オーストラリアは高いと感じますね」
――『教師も守られるべき』という話は、日本ではあまり聞かないですね。
「そうかもしれませんね。ごく一部ですが、オーストラリアの高校などでは、わざと教室に教師と2人きりになって教師を嵌めようとする生徒もいます。実際僕もそういった罠にかかりそうになり、慌てて教室から飛び出したという経験があります。
このような事例があるからこそ、オーストラリアでは『教師を犯罪者にさせない』という意識が高いと感じます」