大学で成績優秀者にも選出。相川七瀬が「ロックと神話の二刀流」を目指す理由
現在、國學院大學神道文化学部に在学中の人気ロック歌手・相川七瀬。神道通、日本神話通としても知られ、今年6月には、学内で令和3年度の成績優秀者として表彰も受けた。そんな彼女が恩師の書籍トークイベントに登場。そこで語った相川流“神話の歩き方”とは⁉
相川七瀬流“神話の歩き方”
最後は平藤教授に締めてもらおう。日本神話が作品をインスパイアするという点では、実は彼女も同様の経験をしている。教授の場合は楽曲ではなく、写真だ。自身が感じた神話の舞台の理想的な写真を撮るために、プロの写真家を招いて撮影技術の勉強会まで開いたというから頭が下がる。
その成果は『神話の歩き方』で味わうことができ、「岡本太郎と同じアングルから撮影してみた」といったこだわりのキャプションもうれしい。
平藤教授は語る。
「今回の旅では、自分でどうやって良い写真を撮るかをがんばったつもりなので、喜んでいただけたらうれしいです。もちろん見方や感じ方はひとつではありません。相川さんが子どもにカメラを任せる、とおっしゃってましたが、それを聞いてはっとしました。
背の高さが違えば見え方も違うんですね。同じところを訪れても、景色になにかを感じる人もいれば、音に感じる人もいて、お互いに感じたことを伝え合えば、自分では気づかないことにも気づける。そうやってこれからも神話の旅を楽しんでいきたいです」
トークイベントの模様はこちら
取材・文/前川仁之 撮影/村上庄吾
「神話」の歩き方古事記・日本書紀の物語を体感できる風景・神社案内
平藤 喜久子
2022年7月26日発売
1,980円(税込)
四六判/192ページ
ISBN:978-4-08-781712-6
神話が伝わる土地について、出雲、日向を中心に全国をたびたび訪れ、研究をしてきた神話学者の著者が、自ら撮影をした写真とともに、物語性豊かな神話の世界へご案内します。
「目の前の景色に神々の物語を重ね合わせ、神々の姿を見いだすということは、古くから各地で行われてきた。神話をめぐって発揮されてきた人々の想像力は、神話の解釈にもヒントを与えてくれることが多い。(中略)神話を知らなくとも神秘的な空気や絶景に感動することもあるが、神話を少しでも知っていると、風景に奥行きが生まれる。なんでもないただの薄暗い藪が黄泉国(よみのくに)への入り口に見えてくる」(本書より)
相川七瀬さん出演!
9月23日(金・祝)「赤米フェスタ2022」
詳細はhttps://akagomefesta.com/