たくさんのときめきを摂取できる『ショタおに』
続いて紹介するのは中山幸先生の『ショタおに』です。一般誌で連載されてきた中山先生が「まさかBLを描くとは!」と驚き、中山先生特有のかわいらしい絵柄に惹かれて、試し読みをしてみたところ、いつの間にか買っていた作品です(笑)。
小学生の(沢代)椿くんと幼なじみで高校生の悠兄(清水悠)の優しい日常が描かれていて、1話4~8ページくらいの短いお話がぎゅっと詰め込まれています。1話ごとにときめきポイントがあるので、読んでいておトク感があるんですよね。
小学生と高校生との体格差がかわいくて! 悠兄に抱っこされている時の椿くん視点のコマ、椿くんが見上げてきた時の悠兄視点のコマにとにかく癒されます。普段はイケメン彼氏面をしている椿くんだけど、年齢や身長、高校生と小学生との考え方の差など、子どもの瞬間が垣間見えると心がキュッと掴まれます。
中でも椿くんと悠兄が夏祭りに行くお話が大好き。2人で夏祭りを楽しんでいる時に悠兄の同級生・安西さんに遭遇して、椿くんは少しモヤっとしてしまう。でも安西さんは悠兄が椿くんを大切にしていると察して、ふたりの関係を進めてくれる、物語には欠かせない存在なんですよ。そういうキャラクターは好きになっちゃいますよね(笑)。登場人物がみんないい人なので安心して読める。ハッピーな気持ちを味わいたい人、BL初心者の方にはぜひ推したい1冊です。