『君に届け』は「尊い」。
『恋は雨上がりのように』は「成長物語」。
『ハコヅメ』は「ディスカバリーチャンネル」!

――少女マンガも読まれるそうですね。ツイキャスでは『君に届け』(椎名軽歩集英社)の話もされていました。

デスペラード 数は多くないんですが、『君に届け』ぐらいのビッグネームは一般教養として読んでおかないと!と思ったのと、絵も好きだったので読みたいなと思いました。読んでいて何回も「そりゃあ胸が痛くなりますよね!」と(笑)。野球部の寡黙な長身・坊主のイケメンと、元気で明るいヤンキーっぽいの女の子を見ているだけでもう尊いじゃないですか(笑)。
読んだことのない人が今の僕の言葉を聞いたら「ああ、ああいうやつね」ってなるかもしれませんが、読んだことのある人たちからすると「バッカそれだけじゃねえんだよ!」と言いたくなりますよね。読まなきゃわかんないです。逆に言えば、読めばわかるから読んで!ということです(笑)。

――まさにそうですね。この胸の痛みを味わってほしいです。

デスペラード そういう胸が痛いマンガで、最近ぶっ刺さったものだと、『恋は雨上がりのように』(眉月じゅん・小学館)ですね。
『君に届け』は「ああ、このまま行くとああなっちゃう! あーっ、なった!」っていう楽しさだったんですが、『恋は雨上がりのように』は「あーっ、こうなるのか!」っていう楽しさがありました。

――確かにどちらもマンガを読む醍醐味ですね。『恋は雨上がりのように』はバイト先の40代ファミレス店長に女子高校生が恋をするお話です。

デスペラード ストーリーとしてはそうなんですが……僕個人の感想としては2人の恋愛事情を描いた話ではなくて、止まっていた2人が先に進む、成長の話だったんじゃないかなあと。
あとアニメもすごく良くて。店長(の声)が平田(広明)さんか!とか、ちょっと『機動警察パトレイバー』 の後藤(喜一)に似てる!とかそういう良さもありました(笑)。

――ほかにも今お好きな作品はありますか?

デスペラード つい先日、『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』(泰三子・講談社)にどハマりしました。

――警察官の日常を描いた作品ですね。

デスペラード 友人に警察官が10人ぐらいいまして。あの人らこんなことしてんのかあと、思いながら読んでいます。基本的にはギャグマンガなんですけど、警察学校の生活とか知らなかったことがたくさん描いてあって、警察の仕組みをおもしろがりながら知識として入れられたのもよかった。自分にとっては「ディスカバリーチャンネル」に近いものがあります(笑)。
もともと警察が嫌いだったわけじゃないですけど、ありがたいなと思うようになりましたね。『ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 別章 アンボックス』っていうギャグのほぼないディープなスピンオフもすごくおもしろいです。