未解決事件の犯人が、この映画でほぼ判明!?
1996年9月に25歳でこの世を去った2パックと、それからわずか半年後の1997年3月に24歳で亡くなったノートリアス・B.I.G.(以下、ビギー)。人気ラッパーふたりが立て続けに何者かに銃撃された事件は当時、世界中に衝撃を与えたが、現在に至るまで犯人は特定されていない。
対立する所属レーベル同士の報復合戦が招いた悲劇とも噂されているこの事件。呂布カルマ曰く「HIPHOP好きの間では一生語られているようなテーマ」で、実際、ドキュメンタリー映画『ビギー&トゥパック』(2002)など、この事件に主題を置いた作品は多い。
「そういった映画やインターネット上の情報を片っ端から見ましたけど、やっぱりどれも“犯人は謎”みたいな感じで終わっているんです。事件からかなり時間も経っているし、自分自身、この謎はきっと解決されないだろうくらいに思っていました。でもこの映画では、ほぼ犯人がわかっている。そのことがしっかり描かれていることにびっくりしました。未解決の裏には“こういう理由があったんだな”って。アメリカの闇の深さに驚きました」
主演のジョニー・デップが演じるのは、実在したロサンゼルス市警の元刑事ラッセル・プール。97年に発生したビギーの射殺事件から18年経っても、事件の真相をひとりで追い続けている孤高のキャラクターだ。そんなプールのもとを訪ねてくるのが、独自に事件を追っていたフォレスト・ウィテカー演じる記者のジャック・ジャクソン。彼らは一緒に事件究明のために奔走するものの、予想もしない新事実と、呂布も驚いたという想像を超える巨大な闇に直面することになる。