本来、「ライフ」と「ワーク」は分けるべきものではない

2007年に内閣府が「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」を定めて以来、「働き方改革」など、様々な取り組みが進められています。

働くことを「量」で測るのではなく「質」を重視し、多様性や効率的な働き方によって、1人ひとりが仕事だけではない、生活を含めた人生を大切にできる社会をめざしたものです。

それによって、組織においても、新しいアイデアを生み出し、経済成長にもつながる活力となると考えられています。
これは、従来の「会社ありき」の働き方ではなく、まさに「個人のキャリア自律」を重視する働き方への転換でもあります。

しかし、残念ながら、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉だけが独り歩きして、一部では「ワーク」と「ライフ」を対立概念としてとらえる傾向も見受けられます。しかも、「ワーク」は嫌なことで、お金を稼ぐために仕方なくやること。楽しいのは「ライフ」であると思っている人がいることが残念でなりません。

経済的自立のために「ワーク」は欠かせませんが、「ワーク」と「ライフ」は、本来分けるべきものではないのです。