同じ150キロでも評価は違う…数字に表れない「原石」の魅力

今回、サラリーマンスカウトさんが名前を挙げた3選手は、それぞれ違った魅力を持っている。

馬場は独特の投球フォームと力強い速球を武器に、先発としても期待される変則右腕。山里は打撃のパンチ力に加え、状況判断や野球への理解力が評価される内野手。そして生盛は、好調時に見せるストレートの質の高さが印象的な投手だ。

興味深いのは、同じ日体大に所属する投手の馬場と生盛であっても、評価のポイントが異なることだろう。

馬場は変則フォームでありながら制球が大きく乱れず、先発を目指せる点が強み。一方の生盛は、まだ安定感に課題が残るものの、打者を圧倒する投球を見せる可能性を秘めている。

一口に「150キロを投げる大学生投手」といっても、魅力は決して同じではない。ドラフトでは、全国的な知名度や大会での実績、球速といったわかりやすい指標に注目が集まる。

しかし、プロ入り後に大きく成長する選手が、必ずしもアマチュア時代から圧倒的な成績を残しているとは限らない。逆に、高く評価されて入団しても、プロの壁に苦しむ選手もいる。

だからこそ、ドラフト候補の評価には正解がない。

有識者が高く評価する能力もあれば、実際に球場で見たからこそ忘れられない一球もある。そして、球団ごとの補強方針や育成環境によっても、同じ選手の価値は変わってくるだろう。

華やかなドラフト1位指名の陰で、数年後のプロ野球を支える原石が見つかるかもしれない。

取材・文/集英社オンライン編集部