行政による摘発がなかなか行われず“インフルエンサー頼み”の中国
硫黄による野菜の燻製は保存期間を延ばし、特にタケノコは、身を収穫後の真っ白い状態に保てると考えられているという。
「一方、燻蒸時に発生する二酸化硫黄は、呼吸器や消化器の障害を引き起こすリスクがあるとみられてきました。そのため中国でも日本でも硫黄燻蒸は禁止されています。
中国共産党系の『環球時報』の英語版は、今回のタケノコから1キロあたり4860ミリグラムの二酸化硫黄が検出されたと報じ、これは中国政府が定める乾燥タケノコの許容量200ミリグラムをはるかに超えています」(全国紙記者)
現場に向かう山道でも鼻を衝く刺激臭が漂っていたといい、映像には枯れた樹木も映っていた。「漁猟斉哥」氏は加工場から出る二酸化硫黄の煙を浴びたためではないかと指摘した。
一方、中国では当局が神経をとがらせる生鮮野菜の危険で違法な加工が問題になっている。今年8月には河北省張家口市で、収穫された白菜の鮮度を保つ目的で、発がん性が指摘される「ホルムアルデヒド溶液」に浸してトラックに積み込む場面を映した動画が拡散した。
「ホルムアルデヒドは刺激臭のある無色の気体で、水溶液はホルマリンと呼ばれ、遺体や標本の保存に使われます。中国国内をトラックで長距離にわたって運ぶ際に鮮度が落ちないようつけたとみられますが、これも違法で、当局はこの動画告発の後、3人を拘束しています」(全国紙記者)
実はこのホルムアルデヒド加工の瞬間を撮影しネットで告発したのも、今回と同じ「漁猟斉哥」氏だ。
「中国では鮮度を保つためのこうした違法な加工が依然あちこちで行なわれているとみられ、行政による摘発がなかなか行われないためネットで影響力を持つ漁猟斉哥のようなインフルエンサーに関係者が情報を持ち込み、映像による証拠を押さえてもらう例が増えているようです」(全国紙記者)
その結果、今回の舞台となった清遠市は、HPによる問題公表の末尾に、
〈メディアおよびネットユーザーの皆様の監視とご支援に感謝申し上げます〉
とも書き添えている。










