真の加害者はアメリカ

私たちが願うのは、ドナルド・トランプが大統領としての任期を終えるまで、戦争を引き起こさないことです。

トランプは、いわゆる「平均的なアメリカ人」とは言えないでしょう。彼は取引や取り決めを通じてビジネスを行う実業家です。

トランプ大統領 写真/Shutterstock
トランプ大統領 写真/Shutterstock

「こちらはこれを出すから、そっちはそれを出せ」というスタイル、それがトランプ流です。

そしてトランプ流の「交渉」とは、「出さないなら、こうするぞ」というものです。それは交渉ではありません。彼は条件を突き付けるために交渉の場に入るのです。受け入れるか否かの選択を迫り、受け入れないならそこで終わりで、交渉は成立しません。

交渉は終わり、あとは発砲するのみで降伏するか否かはイラン次第、それがトランプ流なのです。他のアメリカの指導者たちも大差ないのですが、彼らはもっと穏やかな言葉遣いをしていました。けれどもトランプはまるでならず者、あるいは銃を持ったギャングのように「言うことを聞かないなら、殺すぞ」という言い方をするのです。

アメリカは昔、イランを搾取していました。イランにまだ国王がいたころ、アメリカはイランの石油を奪っていました。イラン革命が起こり、ホメイニらの勢力が権力を掌握し、アメリカ人を人質に取るなど、アメリカに対して行動を起こしました。

アメリカはその恨みを決して忘れず、イランが自分たちの意に従わないので報復したいようです。アメリカはすべての国が自分たちの意に従うようにしたいのです。

だから、イランがアメリカに従わない独自の立場を持っているとわかれば、攻撃するのです。実のところ、イランは大国を攻撃することを恐れていました。もし可能なら、イランはロシアやアメリカを攻撃したかったでしょうが、もしロシアやアメリカを攻撃すれば、それは第三次世界大戦になってしまう。だからアメリカは、イランはどうせ何もできないだろうとイランを攻撃するのです。

イランは核兵器を作らないと一度は約束しました。それでも、核兵器を作るかどうかにかかわらず、アメリカはイランを破壊したいのです。

私から見たら、この地域で暴力をふるっているのはイスラエルです。武器を悪用しているのもイスラエルです。けれども、イスラエルに対する制裁はありません。それどころか、イスラエルがイランを攻撃することは支援されています。

イスラエルによるイラン攻撃の前に、トランプは同地域の外交官たちに帰国するよう指示を出しています。これは、彼がイスラエルの意図を知ったうえで、それを支持していたことを意味しています。もしトランプが反対していたら、イスラエルはイランへの攻撃を実行しなかったでしょう。しかしイスラエルはアメリカが完全に知っている状態でこれらの攻撃を行っていると公言しているのです。「知っている」とは、アメリカが反対していない、つまり支持していたということです。

アメリカはイスラエルの後ろ盾となっているのです。

真の加害者はアメリカです。

ガザであれ、イランであれ、レバノンであれ、あるいはその他の場所であれ。そして我々のアジア地域においても、中国と台湾の間で戦争を引き起こそうとする動きが見られます。そうすれば台湾の人々も中国の人々も命を落とすことになりますが、アメリカは台湾に武器を売りつけることができます。アメリカは戦争から利益を得ているのです。