「NISAに投資する」「NISAによる配当」にSNSから総ツッコミ
「ボクはNISAが正しいとはまったく思わないね。NISAに投資したいともまったく思わないし、なんで世の中の人がNISAに投資するのかっていうのも、よくわかんない」
ミュージシャンのGACKTが語った「NISA論」が、SNSで物議を醸している。話題の発端となったのは、YouTubeチャンネル「DROPOUT ドロップアウトした冒険者たち」が2026年1月に公開したインタビュー動画だ。9月下旬になって発言の一部がXなどで拡散された。
GACKTは動画内で、
「今NISAに投資をしている人に聞く。NISAの利益が生まれる構造を教えて。明確に答えて」
さらに彼は、「なぜそのお金が生まれるのか」を自分の言葉で説明できないまま「NISAに預ける」人々の姿勢を疑問視し、「バカなの?」「思考が止まってるんだよ」と鋭く切り捨てた。
一流のエンターテイナーであり、実業家としての顔も持つGACKTの言葉だけに説得力があるように聞こえる。だが、金融や投資の基本を知る人々からすれば、この発言には極めて大きな“引っかかり”があるのだ。
そもそも、NISAそのものは「投資商品」ではないからである。
NISAとは「少額投資非課税制度」のことである。通常、株式や投資信託などから得た売却益や配当・分配金には約20%の税金がかかる。しかし、NISA口座という“特別な箱”の中で購入した金融商品から得られる利益については、原則として非課税になる。
つまり、NISAとは利益を生み出す金融商品(中身)ではなく、株式や投資信託などを保有する際に利用できる「非課税の制度・口座(箱)」のことを指す。
たとえば、ある人はNISA口座でトヨタ自動車やソフトバンクの株を買い、別の人は日経平均に連動する投資信託を買い、また別の人は全世界株式に連動する投資信託を購入する。利益が生じる仕組みがあるとすれば、それはNISAという制度そのものではなく、それぞれが購入した企業の「株」や「投資信託」の側にあるものだ。
そのため、「NISAの利益が生まれる構造」「NISAに預ける」「NISAに投資する」「NISAの主要株って何?」「NISAの中に含まれている株」「NISAによって何%の配当がつくの?」というGACKTの表現を文字どおり受け取れば、NISAという税制上の仕組みと、その中で購入する金融商品を完全に混同しているように聞こえてしまう。これがSNSでツッコミを受けた最大の要因だ。
だが、こうした「NISAの勘違い」を口にして話題になったのは、決してGACKTだけではない。












