ガールズバーとの競争、働く女性の選択肢も増えた
もうひとつ大きいのが、夜の店の選択肢が増えたことだ。以前なら「女性と話しながら酒を飲む店」としてキャバクラが代表的な存在だったが、現在はガールズバーやコンセプトカフェなど、異なる料金体系や接客スタイルの店が数多くある。
「若いお客さんは特にそうですけど、キャバクラじゃなくてもいいんですよね。ガールズバーのほうが気軽だし、料金も抑えられる。昔より選択肢が増えたので、キャバクラまで来てもらう理由を作らないといけなくなりました」
競争は客の奪い合いだけではない。働く側の女性にとっても選択肢は増えている。
「キャバクラだと、お客さんと連絡を取ったり、同伴したり、店の外でもある程度やることがあります。それが嫌なら、カウンター越しの店で働くという選択肢もありますから。女の子を採用するのも前より大変になりましたね」
2024年上半期に倒産した「バー、キャバレー、ナイトクラブ」のうち、原因の93.6%を「販売不振」が占めた。また、倒産企業の95.7%は従業員10人未満だった。夜の街の不況は、とりわけ小規模店に重くのしかかっている。
男性経営者は、単に一つの業態が苦しくなっているだけではないと感じている。
「一軒閉まったから、そのお客さんが隣のキャバクラに来るかというと、そうでもないんですよ。そのまま夜に出なくなる人もいる。店が減って、街を歩く人が減って、さらに店が減る。その流れはちょっと感じますね」
2026年8月の飲食業倒産は80件。8月としては過去30年間で最多だった。特に増えているのは、日常的に利用されてきた小規模な店舗だ。
コロナ禍を経て変わった二次会文化。物価高と人件費上昇。インバウンド需要の地域・業態による濃淡。そして、若い客や働く女性をめぐる新業態との競争。
華やかなイメージとは裏腹に、地方のキャバクラを取り巻く環境は、じわじわと厳しさを増している。
取材・文/集英社オンライン編集部













