「二次会でキャバクラ」がなくなった
東京商工リサーチは、インバウンド需要で有名店や観光地が活況を呈する一方、そうした需要が及ばない「町の飲食店」では、食材費、光熱費、人件費などの上昇が経営を揺るがしていると分析する。
夜の店も例外ではない。
2024年上半期には「バー、キャバレー、ナイトクラブ」の倒産が47件と、過去10年間の上半期で最多を記録。そのうちキャバクラ、ラウンジ、ナイトクラブなども10件に達していた。
東京の歌舞伎町や六本木、大阪・北新地などでは、今も高額なシャンパンが飛び交い、人気キャストがSNSで派手な売り上げを発信する。
しかし、そうした一部の繁華街とは対照的に、地方都市では別の景色が広がっているという。
関東近郊の地方都市でキャバクラを3店舗経営する30代の男性はこう話す。
「やっぱり以前よりお客さんは減りましたね。東京の有名店みたいな景気のいい話も聞きますけど、地方ではそこまでの勢いはないと思います。特に普通の会社員のお客さんが、以前ほど夜遅くまで飲まなくなった感じはあります」
地方のキャバクラにとって大きいのが、会社員の飲み方の変化だ。
かつて忘年会や歓送迎会、取引先との会食が終わったあと、「もう一軒」とキャバクラやスナックに流れるケースは珍しくなかった。
ところがコロナ禍を境に、大人数での宴会や接待が減少。飲み会そのものが復活しても、「一次会で帰る」という人は増えた。
東京商工リサーチも、夜の飲食店の苦境について、コロナ禍を経て宴会や接待需要が変化したことを要因のひとつとして挙げている。
男性経営者も、店を経営するなかで変化を感じているという。
「前は会社の飲み会があると、そのまま5人とか6人で来てくれることが結構あったんですよ。今は飲み会があっても一次会で終わることが多いですし、上司が若い社員を連れてくることも減りました。二次会で自然に流れてくるお客さんは、かなり少なくなったと思います」













