注目すべきは、習が続投するかとその下で誰が仕事を担うか

中国人民解放軍の兵士たち。相次ぐ軍上層部の粛清は、中国軍の弱体化だけでなく、誤算や無謀な作戦につながる危険性もある(写真/U.S. Marine Corps/Public Domain)
中国人民解放軍の兵士たち。相次ぐ軍上層部の粛清は、中国軍の弱体化だけでなく、誤算や無謀な作戦につながる危険性もある(写真/U.S. Marine Corps/Public Domain)

CSISは、軍の再建では忠誠心と能力の両方が必要だと分析する。忠誠心の強い部下を集めるだけでは、誤りを教える人は増えない。失敗の報告まで上司への忠誠で評価する政治が、軍と経済の立て直しを難しくしているというのが、私の見立てだ。

2027年には、党の幹部人事や大方針を決める5年に1度の共産党大会が控える。習近平の党トップとしての任期は現在3期目だ。次は4期目入りが焦点となる。注目すべきは、続投するかに加え、その下で誰が仕事を担うかだ。

軍の再建には忠誠心と能力の両方が要り、経済の立て直しには家計の不安を解く政策が要る。忠誠を軸に据えた政治が、その双方の立て直しを阻む——習近平の苦境は、なお続きそうだ。

文/小倉健一  写真/shutterstock