公式に失脚が確認された上級幹部36人、疑い含め101人
2月20日時点で、CSISが「粛清が公式に確認された」と分類した上将・中将という軍の上級幹部は36人。消息不明などから失脚を疑う65人を加えると101人だ(退役者と推定分も含む数字で、全員の処分が確定した人数ではない)。
中国側は、腐敗を排除することが軍の強化につながるとの論理を掲げる。CSISは、欠員の多くに代行者が入り、2025年の日常的な活動は大きく止まらなかったと分析する。実際、台湾周辺で軍用機や艦艇を動かす力は残っている。
だが、大規模な作戦には、さらに高度な準備が要る。航空機、艦艇、地上部隊をどの順番で動かし、燃料や弾薬をどう届けるか。部隊をまたぐ調整は、経験のある幹部の仕事だ。
CSISは、指導部の欠員が2025年の複雑な演習に悪影響を与えた兆候を指摘する。肩書を与えるだけで、後任者が前任者と同じ仕事をこなせるわけではないからだ。
信頼した将軍を繰り返し失う事態は重い。腐敗をなくして軍を強くするという方針の下で、作戦を任せる人々まで失い、後任を育て直す仕事が求められている。
外交の舞台では、習近平は活動を続けている。9月13日には中国やインドなど新興国を中心とする枠組み、BRICSの首脳会議に出席し、貿易や人工知能での協力を提案した。海外との関係を広げる仕事と、国内の軍や経済を立て直す仕事を、同時に抱えている。
住宅などを造る事業に使われる金が、約2割も減った
経済の苦境は、工場と買い物の動きに表れる。ロイターが9月15日に報じた8月統計では、一定規模以上の企業の鉱工業生産が、物価変動を除いて前年同月比5.2%増えた。
小売りや外食などの動きを示す社会消費品小売総額は、金額ベースで0.4%増にとどまった。海外向けの生産が伸びる中、国内消費は勢いを欠く。
企業などが工場や建物、設備に使う金を示す固定資産投資も、1〜8月は前年同期比7.2%減った。このうち不動産開発への投資は19.9%減。住宅などを造る事業に使われる金が、約2割も減ったのである。建設の仕事が減れば、資材や設備を売る会社にも響く。住宅不況は、不動産会社の決算だけで終わらない。
家を持つ人にとって、住宅は大きな財産である。自宅の値段が下がり、給料の先行きも不安な家庭を考えてみよう。銀行が金利を下げても、新しい家を買うより、今の借金を減らしたい。家具や家電の買い替えも後回しになる。金利を下げるだけでは、住宅価格や収入の先行きへの不安は消えない。













