「玉城批判」で再生数を稼ぐ? 過熱するSNS選挙

これまでも、玉城氏への右派メディアからの批判はあったが、3月に名護市・辺野古沖で発生した船の転覆事故がSNS上での非難をさらにエスカレートさせる要因となった。

今年3月、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する「ヘリ基地反対協議会」が管理していた船が転覆し、乗っていた船長と、修学旅行の学習の一環として船に乗った同志社国際高校の女子高生が死亡。

「生徒たちが辺野古基地反対派の政治活動に利用されたのでは」という批判や、そのずさんな安全管理への非難は、「辺野古反対」を掲げてきた玉城氏の責任を問う声につながった。今回の知事選では、過去の知事選に比べれば「辺野古」一本で選挙戦を組み立てにくい状況となっている。

一方、玉城氏への批判を強める保守系のネットユーザーの勢いは日を追うごとに増した。安全保障政策や対中姿勢で強硬な主張を掲げ、保守系ネットユーザーにも支持者が多い日本保守党や参政党などが古謝氏の支援に回ったことも相まって、混乱に拍車をかける事態となっている。

SNS上で加速する玉城批判
SNS上で加速する玉城批判

そんななか、ある女性インフルエンサーによるX投稿も物議を醸した。

女性は知事選告示翌日の8月28日に、「沖縄県の皆さんに届け!」との一文とともに投稿した動画で、「知事が必死に『米軍基地をなくせ』と叫んでる理由が分かってきた? 米軍基地があることで一番嫌な思いをしているのは誰? そう、中国だよ」という主張を展開した。動画はXで9日時点で380万回表示され、“バズ”を起こしている。

「このインフルエンサーの動画の内容は、地元紙の琉球新報によるファクトチェックの対象となりましたが、当の本人は、そのファクトチェックにX上で反論してさらに閲覧数を伸ばしています。さらに、同じような中国脅威論を展開する別の格闘系ユーチューバーと『玉城デニー コイツがヤバイ理由』と題した対談動画も炎上し、再生数を稼いでいます。

この女性だけでなく、生成AIで作ったとみられる、玉城氏が車両に轢かれたり、地面に頭から落ちたりする動画を投稿して再生数を稼ぐ者も出ています。知事選が完全に再生数稼ぎのコンテンツになってしまっている状況です」