クリスマスも誕生日も祝えない…校歌を歌うのも禁止
現在、AIエンジニアとして働く石崎智展さん(48)が学校に行けなくなったのは、小学4年生のときだった。その背景には家庭環境が特殊だったことがある。
父親の転勤が多く、地方を転々として育った石崎さん。母親は、輸血を受け入れないなど独自の教えを持つキリスト教系宗教団体の信者だった。石崎さんも幼いころから宗教団体の集会に連れて行かれ、一家で信仰するようになった。
「母は体が弱く、うつ気味だったので、宗教に救いを求めたみたいです。私が集会でじっとしていられずゴソゴソしたり、聖書に落書きしたりすると、家に帰ってムチでお尻を20回、30回叩かれました。
その後は、しばらく座れないっす。イテテテって。ひどいときだと、週に2、3回はムチで打たれた。愛のムチだとか言ってたけど、半分虐待ですよね。本当に恐怖でした。
子どもだから、なんでその教義が大事なのかわからない。ハテナマークだらけのまま、『あれやっちゃダメ、これやっちゃダメ』って言われて。知らず知らずのうちに親の顔色をうかがうようになっちゃいましたね。
あと、母親に『神様はずっと見ているから、悪いことしたらすぐにバレるよ』と言われていた影響か、監視されているような感覚もずっとありました」
教義では暴力的な行為・娯楽を避けることが重視され、石崎さんの家庭では子ども同士のチャンバラごっこも禁止。小学校に入ると、石崎さんは日常生活のあまりの制限の多さに苦しんだ。
「戦隊シリーズはもちろん、『キン肉マン』や『ドラゴンボール』など、みんなが見ているテレビやアニメも暴力的だからダメ。見ると母親からムチで打たれました。だから、友だちと話が合わないし、『変なヤツ』みたいに扱われて、寂しかったです。
神以外を賛美するのはダメだから、クリスマスや誕生日も祝えない。校歌も歌えない。口パクして歌っているふりをする信者の2世もいたけど、私は変に生真面目というか、しっかり教義を守っていたから、悪目立ちしちゃって。先生にも『石崎は歌わないけどな』って、みんなの前でいじられることもありました」














