北川被告はPTSDの原因は「過労では」と主張

ひかりさんはこうした情報を基にB副検事と北川被告を順次告訴・告発してきた。これに検察は、前述のとおり昨年3月にB副検事を戒告処分にしたが、告訴・告発に対してはすべて不起訴処分とした。

「どういう理屈で不起訴にしたのかというと『故意が認められない』というわけです。法律家としておよそ許されない論理のすり替えです。

検察はBの家宅捜索令状まで取ったのに直前で(捜索を)やめ、(北川被告とB副検事の)拘置所の接見記録の照会もしなかった。現場はしたかったけど、上から許可が出なかったと聞いております。Bの事件の隠蔽は、上からの指示でやらされていると思います」(田中弁護士)

不起訴を不当と訴えるひかりさんは、今年4月末、辞表提出と同時に強制起訴を求める申し立てを大阪第2検察審査会に行ない、7月には新たな証言などを同審査会に伝えた。その後も検察が「つぶし」にかかったとひかりさんが感じることが発覚した。

「性犯罪被害者の情報は裁判所が秘匿決定をして、できる限り加害者に見せない、保護することは法律でも検察庁の取り扱いでも決まっています。にもかかわらず私の勤務状況やパソコンのログ記録、業務パソコンでのメールのやり取りが私に無断で加害者である北川に全て(証拠として検察庁から)開示されていたことが最近判明しました」

東京・霞が関の検察庁 撮影/集英社オンライン
東京・霞が関の検察庁 撮影/集英社オンライン
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「同意のない性交でPTSDになった」とひかりさんが主張するのに対し、北川被告はPTSDの原因は「過労では」と主張するため勤務記録の開示を求めたのだろうとみるひかりさんは、被告の有罪を立証するはずの検察も結託していると憤った。そして「私の一生懸命やってた仕事までが侮辱され汚されてるんです」と、また涙声になった。

被害者は被害を訴えたらこんな目に遭うんです。だから私は『皆さん、声を上げましょう』とはもう言えない。被害を受けても声を上げたらこんだけ後悔するから。だけど、それだとダメだから、今受けてる自分のことを全部話して検察を変えるという行動に出るしかない」

検事への復職を願い、被害者が正当に扱われる社会のために検察に第三者委員会という外部の目を入れることを願ったひかりさん。

最初の願いは潰え、次の望みもつぶされる直前まで追い込まれているとの悲壮感を口にしながら、それでも懸命に踏みとどまろうとし、支援を訴えた。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班