近づきまくる露朝…それぞれの思惑
ロシアと北朝鮮の接近が加速したのは2023年秋だった。
金正恩朝鮮労働党総書記は同年9月、ロシア極東を訪れ、ボストーチヌイ宇宙基地でプーチン大統領と会談。北朝鮮製弾薬の海上輸送が本格化したのも、この頃とされる。
24年6月にはプーチン氏が平壌を訪れ、どちらか一方が武力侵攻を受けた場合の相互支援を盛り込んだ包括的戦略パートナーシップ条約に署名した。弾薬や兵員、軍事技術、石油をやりとりする現在の枠組みが制度化された。
ロシアはかつて、北朝鮮の核・ミサイル開発を制限する国連安全保障理事会決議に賛成し、制裁体制を支えた側だった。だがウクライナ侵攻の長期化と国際的孤立が深まるにつれ、北朝鮮を制裁対象ではなく、自国の戦争遂行を支える協力国として扱うように。
一方、北朝鮮にとっては、中国への依存を和らげ、軍事・エネルギー面で新たな後ろ盾を得る機会となった。
北朝鮮のミサイルがほしいプーチン
協力の柱は砲弾と弾道ミサイルだ。日米韓など11カ国でつくる多国間制裁監視チーム(MSMT)によると、北朝鮮は23年9月以降、弾薬や関連物資を積んだコンテナ2万個超をロシアへ送った。
24年にはロシア船が49回にわたり、砲弾や多連装ロケット弾を最大900万発運んだとされる。
韓国国防省は26年8月、北朝鮮がこれまでにロシアへ供給した砲弾は152ミリ弾換算で1500万発を超えたと推定した。ロシアは大量の砲弾を消費する消耗戦を維持し、北朝鮮は備蓄を外貨や石油、軍事技術に換えてきたとみられる。













