党本部が突きつけた警告、次期県連会長を巡る主導権争いも
騒動の発端は、今年7月。吉松源昭県議が2020年の議長就任前、自民県議団幹部などから合計約2000万円を求められ支払ったとして、蔵内氏らを告発したことだった。
“県議会のドン”と呼ばれる蔵内氏は、福岡では麻生太郎副総裁(85)や武田良太元総務相(58)と並ぶ実力者とされてきた。
その蔵内氏らは疑惑を否定していたが、県議会が金銭授受疑惑の第三者委員会の設置を決めるなか、議長職の辞任と県議の辞職に追い込まれた。
「もはや蔵内氏の言うことを、誰も信じない状況です。今も『カネはどこにあるんだ』『旅館に隠してあるという説もある』など噂話が飛び交っている。これだけの大騒動です。第三者委員会で全容が明らかにされる必要があります」(自民党関係者)
そんな一連の騒動に激怒しているというのが、高市総理である。
朝日新聞の報道によると、自民党福岡県連会長の松本国寛県議が8月28日に自民党本部を訪れた際に、「高市総裁は今の状況について極めて心配し、お怒りだ」との話があったと報じられている。
さらに、鈴木俊一幹事長からは「今のような事態では、(来春の統一地方選で福岡)県会議員に公認証を出せる状況ではない」との通告もあったという。
自民党本部の「公認を出せる状況ではない」との警告の背景には、一体何があるのだろうか。
「高市総理や党本部は、福岡のネガティブイメージが全国に波及し、統一地方選をはじめ、他の選挙に影響するのを恐れている。ただ、『公認見送り』発言の狙いとしては、金銭授受疑惑の当事者として名指しされている松本氏が会長のままでは、県連の立て直しができないということを伝えたかったのでしょう」(麻生派関係者)
実際、8月30日に開催された自民党県議団の臨時総会において、松本氏が県連会長の辞任に言及する事態となった。
「9月5日にも開催される自民党県連の執行部会において、体制の刷新が行われる見込みです」(県連関係者)
自民党福岡県連では、蔵内氏が2015年に県連会長に就任して以降、国会議員ではなく、県議が会長職に就くことが常態化していた。
「県議会の問題がこれだけ深刻化するなか、新会長がまた県議というわけにはいかないでしょう。麻生さん周辺が新会長に推すのは、麻生側近として知られ、総理補佐官を務めている井上貴博衆院議員です。
それが実現できれば、先のことはわからないが、しばらくは福岡県内のことは麻生さんが仕切る体制が続くだろうという計算です」(前出・麻生派関係者)
しかし、こうした見通しは、“皮算用”という指摘もある。
「福岡県連における麻生派所属の国会議員は麻生氏も含めて5人と、数で圧倒できるわけではない。高市総理としても、自民党福岡県連の体制の刷新は不可欠という考えだと思いますが、麻生派にすべて仕切って欲しいという意向があるわけでもないでしょう」(県連関係者)












