“県議会のドン”退場で勢力図に異変…「麻生vs武田」新たなバトルへ
蔵内氏が表舞台から去った今、注目されるのが、自民党福岡県連において、麻生氏と並ぶ実力者とされる武田良太元総務相の動向である。武田氏は今年4月に政策グループ「総合安全保障研究会」を立ち上げた。旧二階派のメンバーが中心となっており、「事実上の武田グループ」と言われている。
「武田氏は、麻生氏とは長年にわたり犬猿の仲と言われてきた。蔵内氏とも、2016年の衆院福岡6区補選において、武田氏らが支援する鳩山二郎氏と、自民党福岡県連が推した蔵内氏の長男・謙氏が争った保守分裂選挙をきっかけに天敵となっていました。時には、闘いをいとわない“政界の暴れん坊将軍”として知られます。
ただ、今回の福岡県議会をめぐる一連の騒動の背景には、蔵内氏と、吉松氏や中村明彦県議といった麻生氏に近しいグループの因縁や対立があるとも指摘されている。麻生、蔵内両氏と距離のある武田氏は、『何をやっているんだ』と激怒しているのです。
福岡県連はまさに刷新が必要な状況。新体制を巡っても武田氏が“台風の目”となる可能性は十分あります」(同前)
麻生氏は、昨年の自民党総裁選で高市総理を支援し、後見人的存在だ。武田氏は、その麻生氏とは天敵関係にある。ところが、意外にも、高市総理とは相性がいいのだという。
「武田氏は昨年末、高市氏に中華おせちや豚まんを贈っていました。感激した総理は今年の衆院選で選挙戦序盤に応援にいち早く駆けつけた。
麻生氏の反発も想定されましたが、総理と武田氏はお互いヤンチャな一面があり、ノリが合うのでしょう。頼みごとをしてこないところも気に入っているらしい。
福岡県議会の状況についても、どうも2人はやり取りをしている節がある。実は、安倍晋三元総理は、2019年に、武田氏を国家公安委員長に起用した時に、『麻生さんへの牽制だよ』と周囲に語っていた。高市総理としても同様の発想で、内閣改造において、武田派から閣僚を起用し、取り込んでいく可能性はあるのです」(総理周辺)
蔵内を含めて三つ巴の権力争いから、麻生vs武田の「最終戦争」へ――。福岡の新しい勢力図は一体どうなるのか。自民党福岡県連を巡る動乱はまだまだ続きそうだ。
取材・文/河野嘉誠 集英社オンライン編集部ニュース班












