メディアの仕事
ここから先、森保監督は超異例ともいえる3期目に突入する。しかも2027年1月開幕のアジアカップまでという、極めて異例の約半年間の“超短期”の契約となった。そして、その後は大岩監督が就任することまで決まっている。
なお、今後の代表監督の方針として、森保監督は、大岩監督と連携しながらも、任期中の選手選考や采配は最終的に自ら判断する考えを示した。実際、大岩監督の意向を色濃く反映し指揮をする可能性について問われたとき、森保監督はこう答えた。
「コミュニケーションは取りたいと思いますが、最終的には私の判断で決めたいと思っています(中略)。私の任期期間中は、コミュニケーションをしっかりと取りながら、最終的には私の判断で、チームマネージメントしていきたいなと思っています」
ともかく、この半年間の森保監督は、これまでの8年間とはまったく違う立場に置かれる。契約はアジアカップまでと区切られ、後任も決まっている。W杯を戦い抜いた監督ではなく、任期の終わりが見えている監督になる。
皮肉な話だが、そこにはひとつの可能性がある。この4年間、メディアを縛っていた構造そのものが、半年間だけ緩む。だとすれば、この期間こそ、外部の視点からの問いかけを取り戻せる時間になり得る。
代表監督を単に礼賛することも、盲目的に吊るし上げることも、メディアの仕事ではない。適切な距離から問いを投げ、答えを引き出し、記録として残す。そんな当たり前のことが、この4年間は十分にできなかった。
そして、その代償を最も大きく払わされたのは、ほかならぬ森保監督自身だったのではないか。
来年の3月、日本代表は大岩剛という新しい監督とともに2030年へ向かう。そのときにまた同じことを繰り返さないために、みんながメディアの役割を考え、声を上げていく必要がある。
7月27日、株式会社UDN SPORTSが森保監督とエージェント契約を結ぶことが発表された。日本の課題はヨーロッパの第一線で活躍する指導者が極端に少ないこと。このニュースは、同社のバックアップを受け、森保監督がヨーロッパ進出の準備を進めていくと理解すべきだろう。
このタイミングではさらに、マネージメント契約も同社と結んだ。メディアとの関係を含めて、様々なサポートを受けることになる。森保監督が、変わろうとしている準備を始めたことは最後に付け加えておく。
取材・文/ミムラユウスケ













