46%が機密の会社情報を生成AIにアップロードしたという調査結果も
さらに45%が、会議でAIについて分かっているふりをしたという。使っていることも隠す。分かっていないことも隠す。もう何を隠しているのか分からない。
米国、英国、オーストラリアのデジタルワーカー6000人を調べたGleanの「Work AI Index 2026」でも、87%が職場でAIを利用する一方、32%は利用を隠し、33%は実際より控えめに申告していた。
メルボルン大学とKPMGが47カ国で実施した調査でも、就業者の57%が職場でのAI利用を隠し、AIが作った成果物を自分のものとして示したと答えている。
同調査の米国データでは、46%が機密の会社情報や資料を無料の生成AIにアップロードした経験があると回答している。
設問も対象者も違うので、数字の単純比較はできない。ただ、日本、米国、英国、オーストラリアを含む複数の調査で、かなりの社員がAIを隠れて使っていることは間違いない。
「シャドーAI」などと、何やら悪の秘密結社みたいな名前まで付けられている。でも、本当の問題は社員が隠れて使うことだけじゃない。会社が、隠れて使うしかない環境を放置していることだ。
企業から相談を受けると、「まず利用を禁止したほうが安全ですか」と聞かれることがある。たしかに、顧客名、未発表の決算数字、契約書、人事評価などを、無料の生成AIにそのまま貼り付けるのはまずい。
46%が一般公開のAIツールに会社の情報を貼り付けた経験
先のKPMG・メルボルン大学調査の米国データでも、46%がChatGPTやGeminiなど一般公開のAIツールに会社の情報を貼り付けた経験があると答えている。本人が、それを機密情報だと理解していない場合もある。だからルールは必要だ。
しかし、「危ないから全面禁止」で終わらせるのも考えが甘い。禁止したところで、社員は自分のスマートフォンで使う。自宅で使って、結果だけ会社に持ってくる。会社に見えなくなるだけで、利用そのものがなくなるとは限らない。
しかも、隠れて使うようになれば、何を入力してよいのか、AIが出した数字や固有名詞をどう確認するのかを教える機会まで失われる。道路が危険だから自動車を禁止する、みたいな話だ。危険だからこそ、ルールを作り、事故が起きにくい環境を整える。それが普通だろう。
生成AIも同じである。でも、社員の側からすれば、会社の立派なガイドラインが完成するのを待っている必要はない。まずは毎日使うことだ。













