「趣旨としては悪くはないと思います。ただ、あまりにも急ではないでしょうか」

「子どもの居場所確保」という目的に関しては、「わからないでもありません」と理解を示しつつ、根本的な課題である教員の「働き方改革」が進まない現状をF氏はこう訴える。

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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「結局のところ『給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)のおかげで教員は残業代なしで働かせ放題だから、学校を開放して無料で対応させればいい』という思惑が透けて見えます。夏休みは教員にとっても数少ない自分の時間を取り戻せる期間なのに、それを削ってまで“無料労働力”として使われるのは理不尽です。

学校を開放するのであれば、しっかり対価を払ってほしいと思います。普段の働き方もそうですが、残業代がつかないからこそ際限なく働かされてしまいます。

管理職が『これは残業だ』と認め、きちんと残業代をつけるようになれば、業務の実態が可視化され、『何にそんなに時間が取られているのか』『管理職はちゃんと管理できているのか』という点も見えてきます。給特法を改正して残業代をちゃんと支払う仕組みに変えれば、教員の働き方はかなり改善すると考えています」

では、管理職経験者は今回の要請をどう受け止めているのか。

関東地方の小学校で校長を務めた経験のあるT氏は、「発表するタイミングが悪すぎる」と指摘する。

「いろいろなお子さんがいて、暑い中で家に一人でいなければいけない子もなかにはいます。今回の要請は、そういう状況をなんとかしたいという話なのかなと受け止めており、趣旨としては悪くはないと思います。ただ、あまりにも急ではないでしょうか」(T氏、以下同)

写真はイメージです(写真/PhotoAC)
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続けて、現場で広がる不安については次のように見る。

「学校を使うとなると、やっぱりみんな『教職員が関わることになるのではないか』と心配すると思います。 ただ、これだけ働き方改革を推進して、教職員に対して勤務時間を減らすように促している以上、取り組みが始まったとしても教職員が関わることはないと思います。

急な通知ですから、これまですでに学校で活動していた団体が夏休みにイベントを実施するとか、その程度にとどまるのではないかと思います。あとは、要請を受けた自治体が学校にどういう指示を出すか次第ではないでしょうか」