「元気を与えられる側になりたい」YouTubeに込めた願い
そんなえむとしさん自身は20年のキャリアを重ねたパティシエ。都内の有名店に勤務していたが2年前、ようた君の小学校入学を前に青森県の上北地方に位置する東北町に移住した。
「都会にあのまま住んでいたら、子どもとの時間は今以上に増えなかっただろうし、仕事ばかりでストレスもどんどん溜まっていたのかなとは思います。もちろん、正解はわかりません。東京で暮らしていたほうが、もっと良かったのかもしれませんし(笑)。どの選択が正しかったかというより、選択した道を正解にすることが大事だと思っています」
えむとしさんが、ようた君とのほっこりライフを動画でアップするようになったのは、5年前。
「その当時、シングルファザーになって。仕事と育児の両立にすごく向き合い、そして壁にぶつかった時期でした。シングルファザーについて検索エンジンで調べる中で、YouTubeで同じ境遇の方が出てきて。その方たちを見て、元気をもらいました。そして、僕も元気を与える側になりたいなと思ったのがきっかけでした。息子との思い出を残すのと同時に、自分も挑戦したかったんです」
先述のコカ・コーラの動画は、ようた君にとっての“人生初”。日々の暮らしに手一杯であればあるほど、些細なことまでは覚えていられない。しかし、えむとしさんの動画には、日常に埋もれがちな大切な瞬間がたくさん収められている。
「人生初もそうですし、振り返ってみたらもうやらなくなったという“卒業”もあると思います。初めて言葉を話した瞬間やハイハイしていた時期、ひとりでご飯を食べられるようになったとき……成長していく中で当たり前になった一つ一つを形として残していけたら嬉しい。
息子が大きくなるにつれ、写真や動画がたくさん増えると見返すこともなくなってくるのかなとも思うので、YouTubeではサムネイルで一覧が見られるようにしています」
当初、3歳だったようた君は小学3年生に。ふたりでの動画は、いつまで続けていきたいと考えているのか。
「僕自身、SNSでの子どもの顔出しはどちらかというと、あまり賛成でもないんですね。息子には“YouTubeをいつまで続ける?”“顔を出して嫌な気持ちになってない?”ということをこまめに、ヒアリングしています。息子が“やりたくない”と言ったときが、やめ時だと思っているので。ただ、現時点では、むしろ出たいと言ってくれているので(笑)、続けている感じですね」













