「やってきた3人組の巻」(ジャンプ・コミックス166巻収録)

今回は、ハイテクの申し子・電極+(プラス)と少年・両津勘吉が出会う話をお届けする。

+は、電機メーカー・スーパー電子工業を率いるハイテク信奉主義者・電極スパークの長男で、私立電子学校小学科理工学部2年@組在籍中。父の影響で、その性格は小学生とは思えぬほど冷静沈着で徹底した理論派。最新技術の粋を凝らしたアイテムで身を固めている。

さて、そんな+が少年時代の両津勘吉とどうして出会うかというと……。1964年の東京オリンピック開催の準備で騒がしい昭和の時代から、勘吉少年が現代へとタイムスリップしてしまうのだ。すっかり様変わりした街の様子に驚く勘吉だったが、未来に来ているとは想像もできずにいた。そんなところに偶然+が通りかかり……。

さて、+が『こち亀』に初登場したのは、1992年に描かれた「ハイパー小学生!?の巻」(ジャンプ・コミックス82巻収録)でのこと。食事はドリンク剤とタブレットですませ、ファックスやビデオカメラ、テレビチューナー、Windows95登場以前のPCなど当時の電子機器各種を満載したランドセルを背負い、携帯電話(1992年はドコモが創業した年)をかけまくっていた。

要は、この先増えて行くであろう「ハイテク技術やガジェットに依存するあまり子どもらしさを欠いた」キャラクターとして設定されていたわけだ。

「ハイパー小学生!?の巻」より。初登場時の+
「ハイパー小学生!?の巻」より。初登場時の+

ところがこの少年、それだけでは終わらなかった。小学生にしてゲーム会社を立ち上げるなど初期の設定を活かしたお話で主役を務める一方で、両さんとつき合ううちに、少年らしい喜びや悩みといった感情を露わにするようになってきたのだ。

とはいっても、両さんが大人として「子どもを子どもらしくする」情操教育なんてことをするはずもない。+の才能や努力を素直に認め、年の離れた友人として接していただけだ。

その後+は、両さんを通じて超神田寿司を営む擬宝珠(ぎぼし)家の次女・檸檬(レモン)と友だちになり淡い恋心を抱き、両さんとはビジネスパートナーとしての関係も築く。枯れは、自分らしさを失わないままに成長を遂げていったのだ。

「投資家両さんの巻」(ジャンプ・コミックス148巻収録)より。両さんの頼りになる「相棒」を務めることも多い。2人で天下の中川グループ買収に挑む!
「投資家両さんの巻」(ジャンプ・コミックス148巻収録)より。両さんの頼りになる「相棒」を務めることも多い。2人で天下の中川グループ買収に挑む!

そんな彼が、やんちゃな昭和の悪ガキだった勘吉少年と出会ったら……。この先は、本作を読んでお楽しみいただこう。

それでは次のページから、ハイテクの申し子と昭和の悪ガキが時間を越えて接近遭遇をはたすお話をお楽しみください!!