実は、どんな子も面白い本との出合いを待ち望んでいる!
スタートアップ期(読書活動の立ち上げの段階)においては、「子どもは面白い本との出合いを待ち望んでいる」ということを、疑いのない「前提」として置いてしまいましょう。
そもそも小学生や中学生の時分というのは、読書が好きな子どもが多いのです。実際、全国学力テスト(2025年度)の「読書は好きですか」という質問への回答を見ると、
●小学生の7割は読書好き(「当てはまる」が36.7%、「どちらかといえば、当てはまる」が33.2%)
●中学生でも6割は読書好き(「当てはまる」が30.4%、「どちらかといえば、当てはまる」が31.3%)なのです。
そのため、この前提はそれほど無理のあるものではありません。
こうした前提を置く理由は、まず保護者の方の脳裏をかすめる「子どもに読書を勧めることは正しいのか?」という疑念に対して、一応の答えを出しておくことが大切だからです。
読書を勧めるアプローチは長期にわたり、その過程では、保護者の方の労力、経済的な出費、場合によっては子どもからうるさがられるなどの精神的ストレスも生じます。「なぜ自分はこれをしているのか」と自問することもあるでしょう。
そこを耐えて、粘り強くアプローチしていくために「あくまでもこれは子どものためにしているのだ」という信念が必要になります。
そこで「子どもは面白い本との出合いを待ち望んでいる」ことをまずは信じましょう。そして行動しましょう。行動した結果、うまくいって、子どもが読書に親しみ、子どもにとっての「一生ものの本」に出合えれば万々歳です。
文/猪原敬介
*1 Bates, C., D'Agostino, J., Gambrell, L.. & Xu, M. (2016). Reading Recovery: Exploring the Effects on First-Graders' Reading Motivation and Achievement. Journal of Education for Students Placed at Risk, 21, 47-59.
*2 寺田正嗣(2022).フォーカス・リーディングを活用した読書指導が大学生の読書習慣にもたらす効果.読書科学,63,139-152.
*3 Bus, A., Shang, Y., & Roskos, K(2024). Building a Stronger Case for Independent Reading at School. AERA Open, 1-17.













