右目手術の可能性
Aさんはこれまで格闘技経験がなく、ラーメン屋で勤務する前は近隣の病院で医療従事者として長年働いていたという。男性がクマを投げ飛ばしたことは全国的な話題となり、連絡が相次いでいる。
「娘から『お父さん大丈夫? ニュース見た。これお父さんだよね』と電話がかかってきた。とりあえず生きてるよって返事した。友だちからも連絡が来て、今日は町長が『様子いかがですか』と俺の自宅にお見舞いにきたよ」
現在の様子はどうだろうか。
「いまは歩くと脇腹が痛いし、クマに引っかかれた右目はまだ腫れているから焦点が合わない。スマホの画面が見えないんだ。もしかしたら手術をするかもしれないと言われている」
クマによる人的被害が全国で多発するなか、クマに襲われたらどうすればいいのか。Aさんは「どうしようもできない」と言い切る。
「『死んだふり』『前にかがんで防御姿勢』とか言うけど、そんな時間の余裕ねえよ。向こうは一瞬で顔を襲いに来るから。子グマだから助かったようなもんで、親グマだったら無理だろうな。ワンパンで俺は死んでいる。もう朝、夜なんてクマが怖くて歩けないです」
相次ぐクマ被害をめぐって、政府は14日の関係閣僚会議で3段階に分けたクマ被害の対策パッケージを取りまとめた。緊急対応として、自衛隊や警察OBなどへ協力を要請する方針だ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













