「KAMEARI-SOAP RHAPSODY」(ジャンプ・コミックス第128巻収録)

今回は、麗子やマリアの手作り石鹸をきっかけに、両さんがあの手この手の石鹸ビジネスに手を染めるお話をお届けする。

石鹸とは、手短かに言うと界面活性剤の一種。界面活性剤とは、水と油の両方に馴染む特性を持つため、水と油を混ぜる働きをする。それによって体の汚れを落とすのに役立つというわけだ。食器洗いや洗濯、掃除などに使われている洗剤も、体を洗う石鹸と同じ働きをしている。

なお作中で述べられているが、石鹸の製造には加熱した油に水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を加える工程があるのだが、劇物である水酸化ナトリウムに触れたり目に入ったりすると、健康被害が生じる危険性がある。作中で石鹸を作っているマリアが、ゴーグルと手袋を装着してみるのをお確かめいただきたい。

また、石鹸の製造・販売は薬機法や薬事関係法令で規制されており、化粧品製造業、化粧品製造販売業の許可を取ることが必要だ。製品化に際しては、法に則った成分表記ももちろん不可欠。両さんのように、安く仕上げるために廃油を使うと、酸化した油に含まれる過酸化脂質による炎症などを引き起こすことも。

「○○特製の石鹸でお肌がスベスベに!」なったつもりで、皮膚にダメージを与えていたなんてことのないように、充分に注意しよう。

それでは次のページから、両さんの石鹸作りのバブルな荒稼ぎと、やがて水の泡と消える野望の果てをお楽しみください!!