「バスルーム狂騒曲の巻」(ジャンプ・コミックス第79巻収録)
今回は、改装されてきれいになった大原部長邸の風呂で、両さんと部長が仲睦まじく一緒に入浴するお話をお届けする。
改築されて……とはいっても、実はこの家、まだ新築して間もない。にもかかわらず、「新築祝いは鎧で御免!?の巻」(ジャンプ・コミックス第79巻収録)で新築祝いに押しかけた両さんのせいで、改築を余儀なくされたのだ。その理由はだいたい想像がつくと思うが、両さんの所業は皆さんの想像を超えるダイナミックさ、ひどさだった。
さて、本作では改築祝いに部長邸を訪れた両さん、中川、麗子は楽しくひとときをすごし、両さんは部長と一緒にご自慢の檜(ヒノキ)風呂に入浴することになるのだが……。
両さん謹製の入浴剤が、おぞましすぎる結果を生むことに。両さんが作った入浴剤の原材料はいったいなんなのか、そして、それを使用した結果は? どちらも読んでのお楽しみとしたい。
さて、本作で描かれている檜風呂だが、部長が自慢するだけあって、個人宅のものとしてはかなり贅沢な作りだ。
檜は曲げや押し、引っ張りに対する耐性が高く、水や湿気にも強い。さらに木目の美しさもあり、高級木材として知られている。殺菌・防虫効果も高く、古くから高級タンスなどに使われているのはごぞんじかと思う。また独特な香りにはフィトンチッドという成分が含まれており、リラクゼーション効果があるともいわれている。
一方で、木材であるがゆえにカビやすいため使用後はすぐにきれいに洗い乾燥させるといった手入れが欠かせないこと、耐用年数が低めなこと、そして高価であることといったデメリットもある。
家には強いこだわりを持っている部長だけに、メンテナンスの手間も苦にならないのかもしれないが、両さんのようにズボラな性格の持ち主には向いていない。自宅での檜風呂導入には、コストだけでなく、それなりの覚悟が必要なのだ。
それでは次のページから、檜風呂で繰り広がられるドタバタと、その末に訪れる惨劇をお楽しみください!!