「学童に行っても乱暴な友だちに馴染めず、高い塾にくら替えした家庭も…」

小3の娘を持つ営業職の女性も「小1の壁」をこう振り返った。

「小学校は保育園の頃に比べて持ち物が多くなるし、家で宿題をさせなければならないので、娘が自分でできるようになるまでは、サポートするのが大変でした。

最近では教師の働き方改革の影響か、宿題のマル付けも親、夏休みのドリルも廃止されて親が全部見ないといけない。PTAでもこれまで教師の業務だったことをずいぶんとお手伝いさせられています。

今は学年が上がって負担は減ったものの、娘が忘れ物をしたら仕事を抜けて学校に届けに行かなければいけないし、行事やPTA活動はだいだい平日にあるので、今でも子育てと仕事の両立が大変であることに変わりはないです」

写真はイメージです(PhotoACより)
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慣れない環境から子どもが登校を拒否するケースもある。2年生の息子を持つマスコミ職の男性はこう答えた。

「ウチの息子は小学校に上がったときは友だちがおらず、クラスに馴染めずに、毎日『学校行きたくない』って泣いてましたね。

幼稚園は私立小をお受験しちゃう感じのところに行かせていたので、友だちが皆、お行儀がよかった。でも、今の公立の小学校は『テメー』とか『ぶっ飛ばす』とか平気でキツい言葉を使う子が何人かいて、ドンびいていました。

同じように、学童に行っても乱暴な友だちに馴染めず、高い塾にくら替えした家庭もあります。息子は途中から徐々に慣れていって今では友だちもできましたが…とにかく最初がキツかった」

写真はイメージです(PhotoACより)
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環境が変わり、保護者も子どもも多くのストレスを抱えている。それでも各家庭に合った方法で「小1の壁」を乗り越えるしかないのが現状だ。 

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班